著者
坂上 文彦 尺長健
雑誌
情報処理学会論文誌コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:18827810)
巻号頁・発行日
vol.44, no.SIG17(CVIM8), pp.100-108, 2003-12-15

本稿では,照明変動およびノイズに影響されない物体認識を目指す立場から,基本問題として正規化固有空間への部分射影を取り上げ,その最適化法を論じる.ここで,正規化固有空間とは,画像の輝度の総和を一定とする正規化画像空間内に構成される固有空間であり,輝度変化に対して不変であるという特長を持つ.本稿では,まず,問題の定義を与え,解法を論じる.ここで,正規化固有空間の同次表現(同次固有空間)を導入することにより,正規化固有空間への部分射影の最適化(最適部分射影)が同次固有空間への線形射影に帰着できることを示す.最後に公開データベースYale Database B上での認識実験により,同次固有空間を利用した最適部分射影の応用例を示す.本稿で示す最適部分射影はコンピュータビジョンの様々な問題に応用可能であると考えられる.
著者
尺長健
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.2308-2319, 1994-11-15
参考文献数
15
被引用文献数
8

3次元物体の幾何モデルが与えられたときに、単眼視画像から物体の姿勢を推定する間題について、位相幾何レベルでの解析結果を述べる。一般に姿勢推定問題は回転推定と並進権定に分離できるが、本稿では、より本質的である回転推定に議諭を限定する。取り扱う物体は、剛体を抽象化した概念であるベクトル剛体と、回転自由度1の関節を抽象化した概念である関節ベクトルから構成される任意の物体とする。ベクトル剛体は1組のベクトル集合で定義され、また、関節ベクトルは回転軸に対応するベクトルで定義される。各ベクトル剛体内では接続する関節ベクトルを含めて、角度関係がすべて既知であるものとする。このモデル記述により、物体はベクトル剛体と関節ベクトルで構成されるベクトル拘束グラフと呼ぷグラフで表現でき、従って、1枚の画像から各ベクトル剛体の姿勢を推定する問題も同様の記法で表現できることを述べる。次に、ベクトル拘束グラフで表された姿勢推定問題が可解であるか否かの判定法と、極小かつ可解な問題(基本問題と呼ぷ)を同定する方法を示す。さらに、具体的な基本問題を幾つかの例について示すとともに、基本問題相互の関係を一般的に論じる。特に、実用面から重要なサブクラスである(既知ベクトルを含まない)木構造問題について、すべての墓本問題が1つの置換定理によって関連付けられることを示す。また、既知ベクトルを含む基本問題、木構造以外の基本問題についても同様の議論を行う。
著者
加藤秀章 小林宏章 山根亮 尺長健
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2014-CVIM-190, no.14, pp.1-8, 2014-01-16

従来,我々は距離・画像センサデータを用いた人物姿勢追跡法およびジェスチャ認識を提案している.本稿では,14 自由度で表現した人体の上半身モデルの姿勢推定を行う上で,胴体と腕部の重なりを考慮した追跡を行う.また,この方法により得られる人物姿勢を時々刻々処理し,各フレームの姿勢類似度からジェスチャ認識を行う.シミュレーション実験および複数人の実動画に適用した結果を報告し,提案手法の有効性を示す.
著者
関口 真 右田 剛史 尺長健
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.18, pp.189-196, 2005-03-04
参考文献数
9

物体表面の反射特性の表現法として双方向テクスチャ関数(BTF)が提案されている.厳密なBTFの獲得はパラメータの自由度が高く,困難である.そこで本稿では,パラメータの自由度を減らすために,基底反射モデルの線形結合による表現方法について述べ,これを用いた反射特性と物体形状の同時復元について検討する.基底モデルにTorrance-Sparrowモデルを利用して,反射特性の表現に必要なパラメータ(基底モデル・結合重み・形状・光源位置)の推定を行う.推定するパラメータ数が十万を超える大規模非線形最適化問題であるが,共役勾配法を拡張したBDCG法によって解くことができる.陶器を対象物体とし実験を行い,手法の有効性を確認した.Synthesizing photo-realistic images requires realistic models for geometry and photometry. We address an acquisition and representation method for a Bidirectional Texture Function which is a 2D array of functions representing appearance changes of a texture with respect to changes in lighting condition. We discuss a method for simultaneous estimation of the model parameters and the object shape from real images of potteries