著者
山口 信夫
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.66-85, 2019-01-17 (Released:2019-01-17)
参考文献数
21

本稿の目的は,愛媛県松山市三津地区の衰退商業地を事例にして,ワークライフバランス事業者のビジネスモデルに関する仮説的論点を抽出することにある。三津地区において,近年微増しつつあるワークライフバランス事業者は,不動産価格の下落をチャンスととらえ,内装のセルフビルドにより固定費を抑えると同時に,高付加価値商品の提供により収入曲線の傾きを増大させることで,自らのビジネスの損益分岐点を引き下げることに成功している。三津地区においては,人口減少や住民高齢化により,周辺住民の購買力が低下しているため,単なる地域密着のビジネスでは店舗経営が成り立たない。むしろ,高付加価値商品を提供することで,関与度の高い消費者を広範囲から集客することに成功している。上記のようなビジネスモデルは,衰退商業地で収益をあげるための知恵として理解できる。また,衰退商業地は,上記のような商店主を呼び込むポテンシャルを有している。
著者
山口 信夫
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.66-85, 2019

<p>本稿の目的は,愛媛県松山市三津地区の衰退商業地を事例にして,ワークライフバランス事業者のビジネスモデルに関する仮説的論点を抽出することにある。三津地区において,近年微増しつつあるワークライフバランス事業者は,不動産価格の下落をチャンスととらえ,内装のセルフビルドにより固定費を抑えると同時に,高付加価値商品の提供により収入曲線の傾きを増大させることで,自らのビジネスの損益分岐点を引き下げることに成功している。三津地区においては,人口減少や住民高齢化により,周辺住民の購買力が低下しているため,単なる地域密着のビジネスでは店舗経営が成り立たない。むしろ,高付加価値商品を提供することで,関与度の高い消費者を広範囲から集客することに成功している。上記のようなビジネスモデルは,衰退商業地で収益をあげるための知恵として理解できる。また,衰退商業地は,上記のような商店主を呼び込むポテンシャルを有している。</p>
著者
山口 信夫
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

十七世紀後半に祖国フランスを迎えられたデカルトの思想は、十八世紀にはその影響力を失ったとされる。このこと自体は間違いないのだが、デカルトの思想がこの時期において死に絶えたわけではない。十九世紀フランスにおいて、デカルト・ルネサンスといべき事態が生じた。そうであるとすれば、十八世紀フランスにおいて、デカルト主義が何らかの形で継承されていなければならない。どのようにデカルトの思想が継承されたかという問題を、デカルト神話の形成と発展を検討しながら論証する。1) フォントネルに継承されたデカルトの批判的方法の展開。十八世紀フランスにデカルト思想を伝達したフォントネルの思想文献にどのようにデカルトの方法にある批判性が継承され、具体的な問題に適用されたかを検討した。2) デカルト神話と称される場合の神話概念の検討。ロラン・バルトやギルバート・ライルなどの神話概念を批判的検討を通して、十八世紀フランスにおけるデカルト主義に関する思想史的研究におけるデカルト神話という概念を定位した。3) これまでの研究成果の再検討と補正。十八世紀フランス思想史に関する研究を参照し、本研究の充実を図った。例えば、デカルトとフェミニズムの問題は、エリカ・ハースの『デカルト的女性と旧体制における合理的言説の変異と転倒』(1992)によって、再検討した。4) デカルト・ルネサンス。十九世紀から二十世紀に復興したデカルト思想をデカルト神話という視点から概観した。5) 文献目録。これまでのデカルト神話に関する研究の網羅的文献目録を作成し、また本研究の資料を整備した。
著者
鈴木 洋太郎 藤井 吉郎 山口 信夫
出版者
大阪市立大学
雑誌
經營研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.産業集積 / クラスタ-政策 / 商業集積 / 立地論, 2006-07