著者
森沢 弘和 宇多川 隆 山崎 晤弘
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.205-216, 1981-03-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
56
被引用文献数
1

In this article, the syntheses of nucleoside by chemical or enzymatic transglycosylation method are reviewed. Particularly, the synthesis of purine arabinosides and purine 2'-amino-2'-deoxyribosides by combination of chemical reaction and enzymatic transglycosylation reaction is reported.
著者
森川 眞介 内田 啓一 米森 重明 小田 吉男 山崎 晤弘 森沢 弘和
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.11, pp.2185-2190, 1985-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
20
被引用文献数
2

オロト酸をフッ素ガスを用いて直接フッ素化し,ついで得られたトフルオロオロト酸を脱炭酸する二段反応工程からなる5-フルオロウラシルの新規合成法にっいて検討した。フッ素化反応を効率よく行なうには,溶媒は重要な役割を果すので,これについて検討した。その結果,それ自体還元性の物質でありフッ素ガスのような強い酸化力を有するフッ素化剤を用いる反応の溶媒として用いられた例のないギ酸が溶媒としてもっとも有効であることを見いだした.また反応を円滑に行なうには7~15wt%の水を含むギ酸を使用することが必要であることがわかった。本溶媒中,-5~10℃の反応温度でオロト酸とフッ素ガスを反応させることにより5-フルオロ-6-ヒドロキシ-5,6-ジヒドロオロト酸が生成し,これは100℃で加熱することによりほぼ定量的に水を脱離して5-フルオロオロト酸に変換され,その収率は70%以上であることがわかった。フッ素化反応で得られた5-フルオロオロト酸の脱炭酸方法について検討した結果,水中で5~7atmの加圧下に150℃ 以上で加熱することにより90%の収率で5-フルオロウラシルが得られることがわかった。