著者
山本 健人
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.110, pp.209-243, 2016

一 はじめに (一) 問題の所在 (二) 用語の整理二 カナダにおける合理的配慮の法理の導入とその構造 (一) 合理的配慮の法理の導入 (二) 「過度の負担」の意味 (三) 小括三 信教の自由と合理的配慮の法理 (一) 合理的配慮の法理の受容 1 主観主義的宗教理解と合理的配慮の法理 : アムセルム判決 2 行政の決定と合理的配慮の法理 : ムルタニ判決 (二) 合理的配慮の限界 1 法律に対する合理的配慮の可否 : ウィルソン・コロニー判決 2 他者の権利と合理的配慮の衝突 : NS判決四 若干の検討 (一) 合理的配慮の法理の射程 (二) 限界点への示唆 (三) 合理的配慮と国家の中立性五 おわりに
著者
山本 健人
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.113, pp.139-172, 2017

一 はじめに 二 合理的配慮か制度変更か (一) 合理的配慮は「真の平等」を意味しない? (二) 二分岐アプローチと判断枠組みの統合 (三) 若干の検討 : 合理的配慮と制度変更の組み合わせ三 「法的多文化主義」批判 (一) 法と宗教の物語 (二) 「異文化接触のモード」論 (三) 寛容および合理的配慮の法的条件 1 判例の中の寛容と合理的配慮 2 「法の受け入れられる宗教」と(近代)立憲主義的価値 (四) 「対話」による接触の難点四 検討 : 「法的多文化主義」の可能性 (一) 「法的多文化主義」の暫定的擁護と課題 (二) 対話の意義 (三) 裁判所の中での「弱い対話」 (四) 「法の基準」の変容可能性?五 おわりに
著者
山本 健人
出版者
情報法制学会
雑誌
情報法制研究 (ISSN:24330264)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.56-71, 2023 (Released:2023-08-26)

The purpose of this article is to describe the ongoing debate around the emerging field of “digital constitutionalism” and to examine the significance of this debate, mainly for Japanese constitutional law studies. To this end, Section II of the article reaffirms the traditional understanding of constitutionalism and constitutional law. In Section III, I provide an overview of the changes in the environment surrounding constitutional studies brought about by digital technology: the strengthening of state power, the emergence of private power actors alongside the state, the dramatically enhanced exercise of fundamental human rights, and he increased risk of infringement on certain rights. In Section IV, I argue that, at present, digital constitutionalism can be seen as (1) an “ism” that aims to make the values of constitutionalism the basic principle of digital space and (2) an umbrella term that encompasses and collectively refers to a series of studies that analyze various ways to realize the values of constitutionalism in the digital space. In Section V, I address the following four questions (i) whether the basic principle of digital space can be the value of constitutionalism, (ii) how constitutional studies face the transformation or evolution of constitutionalism, (iii) whether digital constitutionalism offers specific measures to constitutionalization digital space, and (iv) what is the role of constitutional studies under the pluralism of legal orders in digital space.
著者
白永 伸行 羽迫 広人 相津 康宏 山本 健人 佐藤 立人 白永 純子 猪熊 壽
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.291-295, 2019-05-20 (Released:2019-06-20)
参考文献数
15

犬バベシア症流行地においてBabesia gibsoni(B. gibsoni )不顕性感染状況を調査した.臨床上健康な犬500頭のうちB. gibsoni 特異的PCR陽性38頭(7.6%)を不顕性感染とした.不顕性感染犬の平均年齢(9.2歳)は,PCR陰性でB. gibsoni 感染症既往歴のない犬(7.4歳)に比べて高かった.不顕性感染犬の97.4%は外出する犬であった.B. gibsoni 感染症既往歴のない犬で外出する275頭を解析したところ,不顕性感染犬においてマダニ予防薬を適切に使用されていた犬の割合(6.3%)は非感染犬(44.8%)に比べて有意に低かった.外出とマダニ予防不徹底はB. gibsoni 感染リスクを高めると考えられた.不顕性感染犬の赤血球数,血球容積,ヘモグロビン濃度及び血小板数は非感染犬より低値を示し,B. gibsoni 不顕性感染は犬の血液性状に影響を及ぼしていた.
著者
山本 健人
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.107, pp.31-65, 2015

一 はじめに二 「カナダの多文化主義」とは何か (一) 社会統合・個人主義を基調とした多文化主義 (二) 憲法化された多文化主義 (三) 少数派に対する「承認(recognition)」 (四) 「文化横断的な対話(cross-culture dialogue)」の奨励 (五) 小括三 信教の自由と「承認」 (一) 信教の自由の保護領域と「承認」 (二) 宗教の定義と個人主義・多文化主義的「承認」四 おわりに