著者
中野 和弘 前川 孝昭 山沢 新吾
出版者
The Society of Agricultural Structures, Japan
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.29-34, 1982

日本到着直後のとうもろこしの水分と穀温を統計的に検討した結果, 次の結論を得た。<br>(1) 穀温と水分の間には正相関があった。<br>(2) 米国からのとうもろこしの水分は非常に安定しており12.0~14.4% (w.b.) で, タイからの場合は12.4~21.6% (w.b.) とばらつきが大きかった。<br>(3) 穀温の上昇は高水分によって引起こされた可能性があることがわかった。<br>(4) 日本到着直後のとうもろこしの状態は, 穀温9.0~50.0℃, 水分11.0~21.6% (w.b.) の範囲にあった。
著者
山口 信吉 山沢 新吾 若林 嘉一郎
出版者
農業食料工学会
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.239-245, 1981 (Released:2010-04-30)
参考文献数
13

米粒胚乳の応力緩和係数を求めるため, 前報と同様に円柱状の胚乳試片の単軸圧縮試験および応力緩和試験を行い, 次に示す結果を得た。(1) 米粒の長さ方向, 幅方向および厚さ方向の負荷試験より, 米粒はほぼ等方性であると認められた。(2) ひずみ約1%以内で, 米粒の粘弾性は線形を示し, 縦応力緩和係数E(t) およびせん断応力緩和係数G(t) を表す実験式は試片の温度と含水率の関数となる。(3) 米粒を熱および水分レオロジー的に単純な材料と仮定すると, 基準状態 (T0=293°K, w0=0.17d. b.) における応力緩和係数と換算時間の関係, すなわち, マスター曲線を表す実験式が得られた。