著者
蓮見 孝 山田 博之
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.8, no.8, pp.48-53, 2003-03-30
被引用文献数
1

4ch(ヨンチャン)は、大学と企業がコラボレーションを行いながら企画・開発・制作した「ムーバ(人スケールの移動機器)」である。20世紀に急速に発達・普及したパーソナルカーの次の時代を創る新しい乗り物の概念とかたちを模索し、実走が可能なプロトタイプ・モデルを製作した。移動支援機器である電動車椅子や電動スクータもムーバの一種といえるが、本プロジェクトは、そのようなムーバを多くの人が乗りたいと感じるような魅力的な次世代型移動機器として提案しようとするユニバーサルデザインの取り組みでもある。本作品を、「産学コラボレーション」「授業運営」「デザイン・コンセプト」「機能と諸元」という4つの視点から紹介していく。
著者
山田 博之 近藤 信太郎 花村 肇
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological science. Japanese series : journal of the Anthropological Society of Nippon : 人類學雜誌 (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.112, no.2, pp.75-84, 2004-12-01
被引用文献数
4 3

人の第3大臼歯は最も発生が遅く,形態変異も大きく,欠如率も高い。環境要因の影響を最も受けやすく,小進化を反映しやすい歯である。そこで,日本人集団の歯牙形態の小進化を考察する目的で,第3大臼歯の先天的欠如率を時代順に調べた。その結果,縄文時代人は欠如頻度が低く,ほとんどの第3大臼歯は発生していたが,弥生時代人になると急激に欠如頻度が高くなっていた。この急激な変化は,外来集団からの遺伝的影響によって生じたと考えられる。弥生時代人以降,欠如頻度はさらに高くなり,昭和初期にはピークに達した。その後,先天的欠如頻度は急激に減少し,第3大臼歯が存在する人は多くなっていた。昭和時代以降の変化は高栄養物の摂取と,それに伴う高身長化や性成熟の加速化によるものと思われる。<br>
著者
山田 博之 江原 一幸 キャラメプロジェクトチーム・株式会社クリプトワンソフト Qript One Soft Inc.
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.7, no.7, pp.58-61, 2001-03-30
被引用文献数
1

現在、インターネットの常時接続は爆発的に普及し、これに伴って、メッセージをリアルタイムに取捨選択するメッセンジャーソフトウェアの需要が大きな広がりをみせている。「キャラメ」の大きな特徴は、メッセージを伝達するキャラクターが、送り手の感情伝達を補助できる点にある。従来のメールソフトやインスタントメッセンジャー、及びBBSやチャットでは不可能であった抽象的な概念を、アクションを指定しながら伝達することにより、抽象性を保ったまま伝達できる点が革新的である。キャラメにおいては、インスタントメッセンジャーとしての中核であるキャラクターの動作データを、ビットマップによって作成する。そこでこの「ビットマップ」を、デザイン全体のキーワードとして取り上げた。また、キャラクターデザインにおいても、デスクトップ上での表示に関する制限に対応するため、5種類のガイドラインを設けた。同時に、データを3Dオブジェクトで管理する事で、画像作成の効率化を計っている。