著者
住吉 和子 田中 千晶 中村 まどか 山下 祐梨 中尾 美幸 入江 康至 中島 伸佳 山辺 啓三
出版者
岡山県立大学保健福祉学部
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 = BULLETIN OF FACULTY OF HEALTH AND WELFARE SCIENCE, OKAYAMA PREFECTURAL UNIVERSITY (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.9-14, 2018-03-12

甘酒とブドウ糖液の摂取が血糖値・血中インスリン値に及ぼす影響を確認することを目的に女子大生4名を対象に、甘酒とブドウ糖摂取前と摂取後30分、60分120分の血糖値と血中インスリン値の変化、血糖値と血中インスリン値の時間曲線下面積、インスリン分泌指数をシングルケーススタディで比較した。その結果、血糖値と血中インスリン値、血糖値と血中インスリン値の時間曲線下面積、インスリン分泌指数において、甘酒摂取群とブドウ糖摂取群で統計的な有意な差はみられなかった。4名のうち2名が甘酒とブドウ糖摂取後の血中インスリン値の急な増加がみられ、そのうち1名は血縁に糖尿病患者があることから、糖尿病患者および予備軍は、甘酒を摂取することにより血中インスリン値の増加や血糖値の上昇がみられる可能性があり、血中インスリン値の節約には繋がらない可能性が示唆された。
著者
堀江 祐範 杉野 紗貴子 藤本 博雄 山辺 啓三
出版者
一般社団法人 日本食品工学会
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.71-77, 2017-03-15 (Released:2017-03-29)
参考文献数
26
被引用文献数
1

腸内環境の改善には,乳酸菌をはじめとしたプロバイオティクスの摂取が効果的である.一般に整腸作用や有害菌の増殖抑制には,摂取した菌が生存率を保った状態で腸内に到達することが重要であるが,乳酸菌が必ずしも胃での生残性が高いとは限らず,せっかくよい効果があっても,胃で死滅しては意味がなくなってしまう.一方,こんにゃくは多糖類の繊維からなる難消化性の食品で,強アルカリ性の食品であることから,乳酸菌をこんにゃくに付着させ,一緒に摂取することで生残性を向上させることができないかと考えた.製造時に発泡させることで表面積を大きくした球状のこんにゃくに,Lactobacillus crispatusおよびL.plantarumを取り込み,pH 1.2の人工胃液中で保持した.こんにゃくがない場合には,これらの乳酸菌は30分で死滅したが,こんにゃくと一緒に保持することで,60分及び120分後まで生存が認められた.本技術により,乳酸菌をこんにゃくと一緒に摂取することで,生存率を保ったまま腸管に届けられる可能性が示された.