著者
助川 寛 佐藤 俊雄 岡崎 彰夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1053-1060, 2001-06-01
被引用文献数
6

本論文では, 目を閉じた状態を避けて人物の顔を撮影する画像処理システムについて報告する.目つぶりを排除する処理は, 分離度フィルタによる目の候補点の検出と, 辞書とのマッチングによるパターンの分類を中心に構成され, 更に動きの特徴を解析することで目の開閉状態を判断する.合図後の1秒に相当する5画面のうち開眼状態を検出すればその画像を出力し, すべての画面で開眼状態を検出できなければ合図直後が画面を出力する顔撮影システムを試作した.740名に対して性能を評価した結果, 目を開けた状態で撮影する撮影成功率は99.8%以上を達成することができた.
著者
田路 賢太郎 瀬戸山 浩平 大川 泰弘 加藤 伸子 岡崎 彰夫 福井 和広
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.472, pp.7-12, 2012-03-02

指文字は,聴覚障害に関わる人々が用いるコミュニケーション手段の1つであり,平仮名などの文字を対応する手形状で表現する.指文字を習得することは外国語を学ぶことに近い面があり,自然に使えるようになるためには,実際の会話で指文字を利用する経験を重ねる必要がある.このため,個人による指文字の習得は容易と言えず,指文字の練習を支援するためのシステム構築が望まれる.これに関して本研究では,パターン認識の技術による手形状識別を中心とした支援システムの構築を検討する.ここで,高精度な手形状識別には一般的に大量の学習データを必要とするが,このような学習データの収集には多大な労力を要する.そこで,CG技術により指文字の手形状CGを学習データとして生成し,その中からアンサンブル学習で有効なデータを選択する方法を提案する.この提案法の有効性を評価実験により実証した.