著者
岡本 浩二
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

ミトコンドリアは独自の遺伝情報(ゲノム)を有しているが、酸化ストレスによる変異を蓄積し、難治疾患であるミトコンドリア病や老化を引き起こすと考えられている。本研究では、ミトコンドリアゲノムにコードされた遺伝子を核へ移管し、発現することを目的とした。具体的には、①ミトコンドリア遺伝子を核遺伝子化するためのコドン改変、②細胞質リボソームによるタンパク質合成効率を上げるためのコドン最適化、③プレ配列付加によるミトコンドリア標的化、を目指した。
著者
岡本 浩二
出版者
東京工業大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

【平成21年度】マイトファジー・タンパク質Atg32とAtg8およびAtg11との相互作用の解析1. Atg32のドメイン解析マイトファジーに必須なタンパク質Atg32の膜貫通型タンパク質のトポロジー、マイトファジーに働くドメイン、ミトコンドリア標的化シグナル等を、生化学的アッセイ、蛍光顕微鏡観察等の手法により解析した結果、Atg32はN末端側のドメインを細胞質側に露出したトポロジーをとること、C末端近傍の膜貫通ドメインとC末端側ドメインがミトコンドリア標的化に必要であることがわかった。また、マイトファジー活性には、細胞質側ドメインが必要かつ十分であることが示唆された。2. タンパク質間相互作用を特異的に破壊するatg32, atg8およびatg11変異の単の離と変異タンパク質の機能能解析部位特異的変異導入法と免疫共沈降アッセイにより、Atg32-Atg11のタンパク質間相互作用が特異的に阻害されたatg32の変異を単離した。この変異タンパク質を発現した細胞では、マイトファジーが顕著に抑制されることから、Atg32-Atg11間相互作用がAtg32の機能発現に重要であることが示唆される。