- 著者
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岡田 定
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.99, no.6, pp.1220-1225, 2010 (Released:2013-04-10)
- 参考文献数
- 9
鉄欠乏性貧血の治療ではまず診断を確認する.診断特異的な所見は,小球性貧血,血清鉄低値ではなくフェリチン低値(<12ng/ml),総鉄結合能高値(≥360μg/dl)である.治療は経口鉄剤を第一選択とする.鉄剤の副作用の消化器症状は,インクレミン®が最も少ない.貧血が消失しても,フェリチンの正常化(貯蔵鉄の正常化)までさらに3~4カ月間鉄剤を継続する.鉄剤中止後も貧血の再発がないかをチェックする.