著者
小杉 徹 岡野 正豪 荒尾 知人 金森 哲夫
出版者
静岡県農業試験場
雑誌
静岡県農業試験場研究報告 = Bulletin of Shizuoka Agricultural Experiment Station (ISSN:0583094X)
巻号頁・発行日
no.50, pp.19-28, 2006-03 (Released:2011-03-05)

微生物資材等について約5週間の栽培試験を行い、キャベツの生育促進効果及び、根こぶ病の抑制効果について調査した。1.園芸培土(クレハ)と多腐植質黒ボク土を5:1に混合し、その混合土1g当たり1×10(5)の根こぶ病菌の休眠胞子を接種したものを、供試土壌とした。供試土壌に対して、牛糞たい肥2%、またはEMボカシ(米ぬか、魚かす、なたね油かすに微生物液を入れて1週間嫌気発酵させたもの)2%を混和し、それぞれ牛糞たい肥区、EMボカシ区とした。キャベツ播種後1週間では、EMボカシ区で生育が抑制されたが、5週間目の調査時には資材無施用区と同等となった。また、EMボカシ区は、根こぶ着生を抑制した。2.EMボカシと微生物液を入れないボカシを用意して、キャベツに対する栽培試験を行った。資材施用による生育に対する効果は認められたが、両資材に生育差はなかった。また両資材ともに0.25-0.5%以上で根こぶ着生はほぼ抑制された。3.米ぬか、魚かす、なたね油かすを各々0.3%施用した場合でも、根こぶの着生が抑制された。根こぶ着生を抑制しているのは、ボカシ資材を構成している米ぬか、魚かす、なたね油かすと推測した。
著者
岡野 正
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.912, 1981-06-15

螢光眼底撮影の最近の進歩は実に目覚ましく,とくにhardwareの主体を構成する眼底カメラに関しては,本邦ではC社・K社・M社・N社・O社・T社など数多いメーカーの開発の努力もあって,容易に良質の螢光眼底写真が撮れるようになった。しかしsoftwareの面では,なお多くの混乱や試行錯誤がみられ,ことにフイルムの活用法については撮影器機の進歩にはるかにとり残されている感がつよい。 螢光眼底撮影では問題を臨床に限っただけでも,解像力の良いmicroangiography的な個々の毛細血管まで微細に写そうとする場合とrapid sequence angiographyとして眼底の血行動態の時間的造影諸相を記録する場合との二つの面がある。両者それぞれ意義があり,理想的な螢光眼底撮影のroutineでは,頻回にしかも良質の映像を記録したいというのが螢光眼底の専門家ならずとも眼科臨床一般のつよい要望である。だが,この二つの性格は手技上必ずしも両立しえないようである。例えば通常使われている36枚撮り白黒フイルム(例:トライX,ネナパン400,イルフォードPH5など)を使った場合,はじめから毎秒3駒などの高速度で使えば12秒でフイルムは終ってしまう。しかも,通常は36枚全部が螢光用に使われる訳ではない。我々の教室では,最初の1駒は患者の名前などのデータ記録用,次の2駒は検眼鏡所見の白黒写真とし,4駒目から螢光造影の記録をはしめる。
著者
実井 仁 中村 円香 岡野 正寛 中原 俊二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.13, pp.5-10, 2011-03-04
被引用文献数
5 5

アナログテレビ放送終了後の2011年7月以降,VHF帯の1chから3chを利用する新しい移動体・携帯端末向けマルチメディア放送が開始される予定である.VHF-Low帯のマルチメディア放送では,従来のリアルタイム型放送サービスの他に蓄積型放送サービスの導入が検討されている.蓄積型放送サービスとは,受信しながら視聴するのではなく,コンテンツをいったん受信機に蓄積してから楽しむサービスである.蓄積型放送サービスでは,放送波のみで蓄積を完結させる方式としてデータカルーセル伝送方式が提案されている.そこで,データカルーセル伝送方式による効率的な蓄積受信を実現するために,室内実験により繰り返し放送回数と蓄積成功率の関係を明らかにし,リアルタイム型放送サービスと同等のサービスエリアを確保するために必要な繰り返し放送回数を求めた.