著者
岩垣 守彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

小説,詩,俳句などと分類されるものは,それぞれが異なる特徴的な表現形式で提示されるのであるが,形式だけでなく「感覚情報」の提示の仕方にも相違が見られるように思われる.「言語による感覚情報の伝達」を「名詞+動詞」(事象)=「主部+述部」という文法構造でとらえるだけでなく,「主部+述部」=「主題(topic)=事例(example)」という情報構造を導入して「俳句」の仕組みを解明する.
著者
岩垣 守彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回 (2017)
巻号頁・発行日
pp.1D2OS29a1, 2017 (Released:2018-07-30)

散文は基本的には「理由・原因(動作・状態)+随伴主動作+結果(動作・状態)」という三つの要素を揃えて「論理的納得」を与えようとする.和歌・短歌・俳句なども「論理的納得」を基礎とするが,様々な詩的技巧をこらして「感覚的共感」を与えようとする.和歌・短歌・俳句の論理的な言い換え散文を参考にして,韻文による共感喚起の手法を探ってみる.
著者
岩垣 守彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.320, pp.7-12, 2011-11-19
参考文献数
28
被引用文献数
1

「言語情報」は【単位情報(名詞+動詞)】の連結体であるが,「単位情報配列法(unit-information syntax)」の観点から見ると,【単位情報(unit-information)】の連結の方法には,大別すると「内的連結(inner connections)」と「外的連結(outer connections)」の二種類ある.「外的連結」は,日本語ではJ1[「単位情報」+「連結辞」+「単位情報」]であり,英語の場合は情報の比重(了解情報・未了解情報)によって, E1[「未了解情報」+「連結辞+未了解情報」]かE2[「連結辞+了解情報」+「未了解情報」]のどちらかである.これらは「単位情報」の前や後ろに「連結辞」を加えるという操作をするだけなので,日本語と英語との対応が容易である.ところが,「内的連結」の場合,一つの単位情報の中の名詞・代名詞をもう一つの単位情報と共有するという形になるので,符牒配列が違う日本語と英語とでは連結の方法が異なる.日英両語を等価的に変換するには,それぞれの言語の異なる内的連結に関する対応関係を確立させなければならない.今回は「内的連結」における日英両語の等価的対応関係を考察する.
著者
岩垣 守彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

機械は自然言語の母語を持っていないので,自然言語はすべて異星人の言語である.したがって,機械にとって必要なのは異言語相互の変換規則である.言語情報という観点から見ると,言語は「単位情報とその連結」からできている.言語の個別性は「符牒」「情報配列」「論述様態」「情報連結」が異なるからである.したがって,これらの四つの要素がそれぞれ適正に対応していれば,言語はすべて機械的に変換できるはずである.