- 著者
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佐藤 英夫
岩島 明
河辺 昌哲
中山 秀章
吉澤 弘久
下条 文武
鈴木 榮一
- 出版者
- 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
- 雑誌
- 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.3, pp.491-495, 2005-05-31 (Released:2017-11-10)
- 参考文献数
- 16
睡眠時無呼吸症候群(以下SAS)の胃食道逆流症(以下GERD)合併頻度を,QUEST問診票を用いて検討した.QUESTは4点以上をGERD合併ありと判断した.PSG(Polysomnography)検査を実施した84例中の73例にAHI(Apnea Hypopnea Index)≧5 (/hr) のSASを認めた.QUEST 4点以上が25例(34.2%)あり,GERD合併の有無で2群に分けたときAHI,脳波上の短時間覚醒指数(以下Arousal Index),BMIなどに有意差はなかった.AHI≧20かつQUEST≧4点の17例中,11例がCPAP治療を開始した.CPAP治療を開始した4週間後のQUEST得点は7例で無症状(0点)となった.残る4例はプロトンポンプ阻害薬(PPI)の内服を追加して,症状の消失が得られた.SASによる胸腔腹腔内圧較差開大をCPAP治療が改善して,胃酸逆流を抑制する機序が関与すると考える.SASには高頻度にGERDが合併することから積極的な問診と治療追加が望まれる.