著者
鷲頭 祐樹 末松 伸朗 林 朗 岩田 一貴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.461, pp.279-284, 2010-03-02

混合ディリクレ過程(DPM)モデルは,要素モデル数を指定する必要のないノンパラメトリック混合モデリングを可能にする.要素モデル数の指定が必要ないことは,クラスタリングにとって非常に有益であり,DPMモデルは多くのクラスタリング問題へ適用され成功を収めている.共役事前分布が使用される場合には,DPMモデルに対するギブスサンプリング法が確立されているが,ARMAモデルのように共役事前分布を持たない要素モデルの場合には困難に直面する.本論文では,ギブスサンプリ ングに内在するメトロポリス・へイスティングスのマルコフ連鎖を導入することでこの問題に対応し,ARMAモデルべースの時系列クラスタリング法を実現する.

2 0 0 0 階層隠れCRF

著者
玉田 寛尚 林 朗 末松 伸朗 岩田 一貴
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.12, pp.2610-2619, 2010-12-01

HMM(Hidden Markov Model)は時系列データの生成モデルとしてよく知られている.しかし,近年,HMMに対応する識別モデルであるCRF(Conditional Random Field)が提案され,多くの応用問題で有効性が示されている.HHMM(Hierarchical HMM)はHMMを一般化した生成モデルであり,時系列データの状態を階層的に表現する.我々はHHMMに対応する識別モデルとして,HHCRF(Hierarchical Hidden CRF,階層隠れCRF)を提案する.HHMMとHHCRFの性能比較のために,生成モデルと識別モデルの性質を考慮しつつ人工データ実験を行い,パラメータ学習時の訓練集合サイズが大きくなり,かつデータ生成源が非一次マルコフモデルに近づくにつれて,状態系列推定におけるHHCRFの性能がHHMMのそれよりも,より高くなることを示す.