著者
星 加奈子 瀧本 篤 岩田 誠一郎 深野 雅彦 池田 義雄
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.1747-1750, 2002-07-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
4
被引用文献数
5 5

症例は59歳,男性.平成5年7月, S状結腸癌の診断でS状結腸切除術を施行,中分化腺癌, sm, n(-), P0, H0, M(-), stage I, cur Aで,術後再発は認めなかった.平成13年2月大腸内視鏡検査で,吻合部に約4分の1周性の粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認め,粘膜下腫瘍あるいは大腸癌粘膜下再発の診断で3月29日手術を行った.吻合部に直径2cm大で弾性硬の球形の腫瘤を触知し,吻合部を含めた結腸部分切除術を施行した.組織学的には腫瘤に悪性所見はなく,固有筋層を押し下げるように大腸粘膜により内面が覆われた嚢胞がみられ,嚢胞の内容は濃縮された粘液と少量のバリウムであった.以上によりimplantation cystと診断した.大腸吻合部に発生したimplantation cystは非常に稀で本邦報告例は本症例を含め2例であり,文献的考察を加えて報告する.
著者
市丸 喜久 牧山 繁生 水田 徳美 土橋 利則 釘本 忠人 岩田誠一郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.59, pp.13-15, 1992-12-21
被引用文献数
5

水稲潮風害の実態調査を実施し,以下の事を明らかにした。1.NaCl付着は,海岸から8?地点まで広範囲に認められた。水稲に対する付着の様相は一定しており,穂に付着する割合は,10%であった。2.一穂当たりNaCl付着量は,海岸線付近で2.5?を超え,2.5?地点までは0.5?以上の値であった。3.収量調査の結果,0.3?が潮風害発生限界濃度と推察された。4.今回の水稲の生育ステージ(出穂後4〜15目)の範囲で,一穂当たりNaCl付着量および穂の損傷程度と,減収率の関係を明らかにした。5.4.の手法により,潮風害遭遇後5目以内に被害程度を推定することが可能である。