著者
嶋内 麻佐子
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.19-25, 2005-01-31

大名茶の完成は遠州、そして石州は新たな大名茶を構築したとみるべきであろう。幕藩体制の熟覧期に、石州の茶は柳営茶湯と称されるに至った。織部、遠州の茶湯とどう違うのか。石州の生い立ち、茶湯の経歴、更には侘び茶を基本とする千利休と石州の比較、大名茶として時代の要請を背景としながら、独自の茶風をつくり上げていく石州の茶への一考察である。
著者
嶋内 麻佐子
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.79-85, 2002-01-31

武家茶には,その時代の要請が強く反映されている。古田織部によって武家相応の茶の湯が出来上がってゆくが,まだ完成の域には達していない。その弟子である小堀遠州は,大名達の要請を意識しながら,優雅さの中に佗びを表現するという独自の武家茶を完成した。その遠州の茶について考察してみた。
著者
嶋内 麻佐子 Masako SHIMAUCHI
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.131-141, 2001-03

利休歿後、利休の弟子七人衆の一人である古田織部により、その茶が継承された。織部は武将の茶としての展開を遂げ、茶室・茶の形態・露地・懐石・点前に至るまで、武家相応の茶の湯に置き換えることにより、利休の身分平等性を主とする作法やその技法、精神性からの脱皮を計ることに成功したと言える。 しかし、その事で草庵における茶の形態だけは、守られたと思われる。そのことは、町人的作法から生まれた利休の茶を改良し、かつての貴族時代に生まれた文化と、武家故実に基づく文化を合流させた慶長年間の武家相応の茶の湯が、織部によって出来上がったと言えるのではないだろうか。
著者
嶋内 麻佐子
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.131-141, 2001-03-31

利休歿後,利休の弟子七人衆の一人である古田織部により,その茶が継承された。織部は武将の茶としての展開を遂げ,茶室・茶の形態・露地・懐石・点前に至るまで,武家相応の茶の湯に置き換えることにより,利休の身分平等性を主とする作法やその技法,精神性からの脱皮を計ることに成功したと言える。しかし,その事で草庵における茶の形態だけは,守られたと思われる。そのことは,町人的作法から生まれた利休の茶を改良し,かつての貴族時代に生まれた文化と,武家故実に基づく文化を合流させた慶長年間の武家相応の茶の湯が,織部によって出来上がったと言えるのではないだろうか。