著者
石田 康行 帖佐 悦男 矢野 浩明 山本 惠太郎 河原 勝博 田島 卓也 山口 奈美 崎濱 智美 長澤 誠 川野 啓介
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.373-377, 2011-09-25 (Released:2011-12-09)
参考文献数
15
被引用文献数
1

鏡視下腱板修復術(ARCR)の良好な成績が報告されているが再断裂例も存在する.ARCRの再断裂率,再断裂に関わる因子,臨床成績,再断裂MRIの検討を行ったので報告する.当科でARCRを行い,調査可能であった80肩,男性61肩,女性19肩を対象とした.年齢は30~78歳であった.臨床成績を術後1年時のJOA score,再断裂の有無を術後1年時MRIで評価した.全例中30%に再断裂を認め,断裂が大きい例,術前腱板脂肪変性が進んだ例,肩甲下筋断裂合併例で再断裂率が高かった.臨床成績は再断裂なし群が術後平均93.9点,再断裂あり群が術後平均87.2点であった.再断裂例を菅谷分類type 4,5に分けるとtype 4がtype 5に比べ有意に術後JOA scoreが改善していた.本術式は置換術ではないので残存腱板の状態が重要である.手術適応,手技についてさらなる検討が必要である.
著者
黒木 智文 永井 琢哉 北島 潤弥 李 徳哲 川野 啓介 比嘉 聖 黒木 修司 関本 朝久 濱中 秀昭 帖佐 悦男
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.819-822, 2018-09-25 (Released:2018-11-12)
参考文献数
7

保存加療に抵抗性の硬膜欠損を伴う特発性脳表ヘモジデリン沈着症に対し,硬膜閉鎖術を施行し,良好な経過をたどった1例を経験した.症例は64歳,男性.1995年頃に騒音性難聴と診断されたが,日常生活に支障はなかった.2012年から歩行時のふらつき,2013年から右難聴,耳鳴が出現した.2014年に健康診断の頭部MRIにて,小脳萎縮と脳表へのヘモジデリン沈着を指摘された.2015年に止血剤投与,2016年にブラッドパッチ施行されるも,徐々に症状は増悪し,2017年当科紹介となった.入院時,両側感音難聴と体幹失調を認め,頚椎MRIのCISS法にてTh4/5レベルの硬膜腹側左傍正中部に6 mm×3 mm大の硬膜欠損,C6からTh7の脊柱管腹側硬膜外腔への液体貯留を認めた.後方進入による硬膜閉鎖術を施行し,歩行時のふらつきが改善した.硬膜欠損に伴う脳表ヘモジデリン沈着症に対しては,観血的な硬膜閉鎖術が有効であると考えられた.