- 著者
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工藤 陽子
- 出版者
- 同志社大学
- 雑誌
- 同志社大学留学生別科紀要 (ISSN:13469789)
- 巻号頁・発行日
- pp.47-61, 2001-12
これまでに同志社大学留学生別科でメインテキストとして使用されたことのある日本語教科書を,初級,中級,上級とレベルごとに2種類ずつ選び,その中に見られる外来語について若干の考察を試みた。その結果,初級のテキストと中級のテキストとでは,そこに見られる外来語中の基本外来語の占める割合にはあまり差はなく,上級のテキストになると,基本外来語の占める割合がかなり低くなり,動詞慣用句や,動詞との共起の点て注意すべきものも多く見られることがわかった。その一方で,上級のテキストにおいても,実際の日常会話などでよく耳にする外来語系ナ形容詞についてはほとんど見られず,こうした語をどのような形で授業の中で取り上げていくかを考えることも,今後の課題の一つである。