著者
橋本 典明 川口 浩二 河合 弘泰 松浦 邦明 市川 雅史
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.176-180, 2003-10-10 (Released:2010-03-17)
参考文献数
5
被引用文献数
1

1951~2000年の50年間に日本付近に来襲した台風データに基づいて確率台風モデルを改良した. 本研究では, 台風位置 (緯度, 経度) の時間変化量の偏差を2次元ARモデルにより季節別にモデル化した. 一方, 台風中心気圧・最大風速半径に関しては, 1次元ARモデルにより季節別にモデル化した. このモデルを用いて, モンテカルロシミュレーションを行った結果, 台風経路の再現性が改善され, 台風中心気圧の平面分布は概ね実データのそれと一致した. また, 過去50年間に伊勢湾に接近した台風の最大気圧降下量も, 実データは概ねシミュレーションの標偏差内に入っていることから, 本研究で改良・構築した確率台風モデルは妥当なモデルであると考えられる.