著者
平井 節生 羽藤 英二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.96-114, 2022 (Released:2022-11-20)
参考文献数
39
被引用文献数
1

本論文は,関東大震災の復興橋梁群のデザインのレベルの高さに鑑み,それを実現し得た背景として,明治・大正期の造船及び鉄道橋製作の技術の進化があったのではないかという仮定に基づき,産業史的・技術史的視点で各業界の歴史をレビューするとともに,造船,鉄道橋梁,道路橋の各日本人技術者の最初の交差点となったと思われる1887(明治20)年竣工の吾妻橋を取り上げ,官・民で担当した技術者達に焦点を当てる.