著者
石田 啓
出版者
土木学会
雑誌
土木学会誌 (ISSN:0021468X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.7, pp.41-44, 2003-07-15

金沢大学大学院自然科学研究科環境創成
著者
林 倫子 神邊 和貴子 出村 嘉史 川崎 雅史
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.246-254, 2010

本研究は,明治・大正期に鴨川の河川空間が官有地となり京都府の管理下にあった時期を取り上げ,官有地利用に関する行政文書など当時の史料の読み取りを通じて,料理屋・貸座敷営業者による先斗町の鴨川河岸地と堤外地の土地利用の仕組みを解明した.その結果,[1]当時の先斗町の鴨川官有地は,営業者にとって付加価値の高い場所として認識されていたこと,[2]先斗町の営業者は,河岸地を宅地として隣接する民有地と一体的に利用しており,その地先に当たる堤外には高床構造や床几構造を設け,それぞれ別の契約によって官有地を借用していたこと,[3]営業に用いる河川構造物は営業者が私費を持って設置・修繕を行っており,京都府は一定の節度を持ってその可否決定をなすことで鴨川の河川環境を管理していたことが明らかになった.
著者
小野 芳朗
出版者
土木学会
雑誌
土木史研究 講演集 (ISSN:13484346)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.47-52, 2009

御所用水は京都盆地北部の上賀茂神社が水利権を有していた京都盆地流入の淡水用水路群のうち、小山郷を灌漑し、御所の御庭用水や防火用水であった。明治維新以降、水量・水質的に確保の難しくなった用水を天皇の故郷、京都御所の防火のため、琵琶湖疏水を引水する。疏水の当初計画の北上ラインの目標は御所用水であった。本論では、この用水が京都御所・御苑のみならず、元治の蛤御門の変で焼失した上京の防火をも意図していたことを資料的に明らかにした。
著者
林 倫子 神邊 和貴子 出村 嘉史 川崎 雅史
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.246-254, 2010

本研究は,明治・大正期に鴨川の河川空間が官有地となり京都府の管理下にあった時期を取り上げ,官有地利用に関する行政文書など当時の史料の読み取りを通じて,料理屋・貸座敷営業者による先斗町の鴨川河岸地と堤外地の土地利用の仕組みを解明した.その結果,[1]当時の先斗町の鴨川官有地は,営業者にとって付加価値の高い場所として認識されていたこと,[2]先斗町の営業者は,河岸地を宅地として隣接する民有地と一体的に利用しており,その地先に当たる堤外には高床構造や床几構造を設け,それぞれ別の契約によって官有地を借用していたこと,[3]営業に用いる河川構造物は営業者が私費を持って設置・修繕を行っており,京都府は一定の節度を持ってその可否決定をなすことで鴨川の河川環境を管理していたことが明らかになった.
著者
林 倫子 林 孝弥 出村 嘉史 川崎 雅史
出版者
土木学会
雑誌
土木史研究論文集 (ISSN:13484346)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.59-65, 2009-06

Kamigamo Shake-machi in Kyoto has a historic water system consisted of canal network and old ponds in residential sites of Shinto priests. This study aims to clarify its transition since the Meiji era. The location of canals and ponds were investigated chronologically through the reference of old maps and a series of interviews with inhabitants in Shake-machi today. The major results are the followings: a) Water supplied by water system in Kamigamo Shake-machi has been used for domestic use and irrigation use. b) There were a total of 50 ponds supplied from water system. c) Today the water is supplied to only about half of 50 ponds. d) Seven ponds were constructed after the Meiji era. e) The number of surviving ponds varies from area to area. It depends on the development control and feature of water system.
著者
復興局 編
出版者
土木学会
巻号頁・発行日
vol.第3巻, 1927
著者
浅枝 隆
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
no.467, pp.p39-47, 1993-05
被引用文献数
4 5
著者
小峯 秀雄 緒方 信英
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.701, pp.373-385, 2002-03-21
参考文献数
18
被引用文献数
5 8

高レベル放射性廃棄物の地層処分において, 処分孔や坑道を充填する緩衝材や埋戻し材には膨潤性や低透水性が要求されており, ベントナイトを用いた材料が有望である. 本論文では, 緩衝材や埋戻し材の設計に資するため, 砂とベントナイトの配合割合が5~100%の砂・ベントナイト混合材料および海外産を含む4種類のベントナイトの膨潤圧および膨潤変形について実験的に調査した. その結果, 膨潤特性に及ぼす砂・ベントナイトの配合割合, 乾燥密度, モンモリロナイト含有率および交換性陽イオンの種類と組成の影響を明らかにした. また, 著者らの提案するパラメータ「モンモリロナイトの膨潤体積ひずみ」により, ベントナイトの種類に応じて膨潤圧・膨潤変形特性を統一的に評価できることを示した.
著者
小野 芳朗
出版者
土木学会
雑誌
景観・デザイン研究講演集
巻号頁・発行日
no.5, pp.227-232, 2009-12

本論では,景観は「開発」され「発見」されるものとして,内務省顧問,東京帝国大学教授の田村剛の景観に関する言動を実証した.岡山後楽園における田村の発言は,大名庭園の見方を提示し,近代後楽園像を「発見」した.また瀬戸内海国立公園における山頂からの大観も「発見」は,地元により「開発」され,それらが田村の基準にかなった場が編入されていった感がある.こうした主知的な風景への感性が,システム化され,規定されていく事例をあげ,景観工学の問題提起とした.
著者
高橋 和雄 中村 百合 清水 幸徳
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.604, pp.85-98, 1998-10-20
被引用文献数
3 2

本研究は, 雲仙普賢岳の火山災害における被災者用の応急仮設住宅の建設, 環境改善, 解体に至るまでの経緯を調査し, 災害救助法に基づく被災者用の応急住宅対策の課題を明らかにする. さらに, 応急仮設住宅入居経験者に対して実施したアンケート調査をもとに, 住環境, 周辺環境, 精神衛生対策などについて分析し, 長期災害時の住環境管理めあり方を議論する.More than ten thousands inhabitants were obligated to stay places of refuse for a long time without their ordinary works during volcanic eruption of Mt. Fugen in Unzen. 1455 temporary dwellings were built to give relief to the suffers. The disaster relief law was stretched to cope with the size of family in this area. Living environment of the dwelling was improved and disaster mental health was checked to support evacuees living in the temporary dwelling for a long time. In the present paper, management on living environment of temporary dwellings is studied by reports and questionnaire survey and compared with the case of earthquake disasters.
著者
川村 竜之介 谷口 綾子 大森 宣暁 谷口 守
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_511-I_521, 2015

本研究では,我が国において,公共交通車内における「弱者に席を譲る」「騒ぐ自分の子どもを注意する(抑止する)」という二つの協力行動を促すための有効な方策を明らかにすることを目的とし,欧州と東アジアの6か国における協力行動と規範の関係性に着目した.協力行動と規範の主観的評価については国際アンケート調査から,「マナーに関するアナウンスや掲示物」等,協力行動に影響を及ぼすと考えられる環境要因については鉄道会社のWebサイトや現地調査から把握し,分析を行った.その結果,「優先席」で席を譲る行動を促すアナウンスは,優先席以外で席を譲る行動を阻害している可能性がある事,また「騒ぐ自分の子供を注意する」行動を促すためには,周囲の協力行動に対する認知「記述的規範」を高める事が効果的である可能性が示された.