著者
浜田 亘曼 平沢 宏太郎 高藤 政雄 林 利弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1-7, 1980-01-15

計算磯制御の分野では ソフトウェア生産性を向上させる有力な方法として高級言語化と問題向言語(POL:Problem Oriented Language)化の2つが考えられる.すなわち 汎用的な高級言語を用いて信頼度の高いプログラムを作成するか 特定応用分野の標準化された要求をプログラム仕様として記述させる機能を有する問題向言語を利用するかである.先に報告されている制御用計算機言語PCLの上位言語であるSPL(Software Production Language)は 上述の2つの側面を同時に満し得るように設計されている.本論文ではSPLのPOLへの応用について述べている.特にSPLの特徴的な機能である 手続きの構造化制御機能 手続きのインライン展開機能 豊富な手続き参照機能 PL/Iのそれを高信頼化の面で強化したコンパイル時機能等について論じている.また SPLの電力系統制御への応用例を用いて その効果を論じている.
著者
平岡 良成 坂東 忠秋 福永 泰 平沢 宏太郎 迫田 行介 中西 宏明 馬場 敬信
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.27, no.12, pp.1218-1228, 1986-12-15

記述性の高いレジスタ転送言語をソースとしてビットパターン形式のマイクロプログラムを生成するためのマシン独立なコード生成方式を開発した.従来高記述性をうたったマイクロプログラム開発システムの多くは 汎用性が乏しいか レジスタ間のデータ転送径路が複数存在するような大型の商用機を対象としていないため実用性に問題があった.これに対して本方式ではユーザが記述した「マシン定義」と呼ばれる マシンのハードウェア構成の記述を参照しながら処理が行われるため汎用性が高い.またユーザは実行したいデータ転送の転送元レジスタと転送先レジスタさえ記述すれば システムが自動的に転送径路を探索するため記述性も良い.さらに マシン内に複数のデータ転送径路がある場合も マイクロ命令間のフィールド競合の起こらないビットパターンをバックトラックを行いながら探索するため 複雑な構造を有する大型の商用機にも適用できる.なお本方式を組み込んだマイクロプログラムトランスレータMARTRANは 現在10種類以上のプロセッサのマイクロプログラム開発に実用されており 開発工数の低減に大きく貢献している.