著者
布施 光代 郷式 徹 平沼 博将
出版者
心理科学研究会
雑誌
心理科学 (ISSN:03883299)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.56-66, 2006-02-28 (Released:2017-09-10)
被引用文献数
2

The purpose of this study was to investigate developmental changes in conceptions about living things and life in preschool children. Fifty- three preschoolers participated in the experiment. They were told to judge whether an object is a living things or not and whether an object has a life or not in each of 24 pictures consisting of elements of human, animals, plants, natural things, parts of the body, or inanimate objects. In addition, they were asked to judge whether to have the mind about same pictures. The results showed that, preschool children clearly distinguish neither the conceptions about living things nor life. This result was different from the distinction between an adult's living things concept and the concept of life. However, five-years old children regarded to have acquired folkbiology had the stricter criteria that distinguished animate and inanimate objects. On the other hand, four-years old children had the wider conception about living things and life. Moreover, preschool children had not understood the relation between the conceptions about living things and animated beings and the mental attribute yet.
著者
高橋 実 小海 節海 藤脇 千洋 平沼 博将 上田 順子
出版者
福山市立女子短期大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

7月に短期大学保育科の学生約100人に対し、90分のダンスセラピーを実施し、その前後の血圧、脈拍、身体イメージアンケート、ストレスの自覚症状アンケート、身体、精神状態、仲間との交流に対する気づきの記入を依頼した。そして、9月には、子育て中の母親に対してガイダンスの後3回のダンスセラピーを実施し、今年度からは、保育ボランティアによる別の場所での保育を行い、母親の身体が十分ほぐれた後に最後の後半のみに親子のセッションをおこなった。その際、研究分担者、藤脇教授によるピアノの即興演奏によるBGMをいれて実施した。すべてのダンスセラピーのセッションの前後で、血圧、脈拍、七夕の歌をブレスなしで歌っての持続フレーズ、発声時間を測定した。その結果、血圧については、学生のセッションのみで、セッション後に有意な低下がみられ、脈拍については、学生でも母親グループでも有意な低下がみられた。また身体イメージの調査では、芙二式ダンスセラピーの実施することで「評価性」「活動性」「快活性」という三つの尺度で身体イメージに変化(改善)が見られた。特に「活動性」については、静的で落ち着く方向に身体イメージが変化した。また自覚症状においても有意な軽減がみられた。また母親グループの歌の持続時間については、セッション後に伸びる方向で傾向差が、発声時間については、5%水準で有意に伸長することが見いだされた。気づき記入においては、両グループとも「身体が軽い感じ」「頭がすっきりした」「やる気がおきた」「気分的に明るくなった」「相手を感じることで1つになれた」など多様な効果が記述された。芙二式ダンスセラピーは、生理学的にも精神的にも、交流関係においても静的で落ち着き、気分が前向きになり、他者との一体感が得られるという効果がみられることが実証された。