著者
鈴木 慶子 千々岩 弘一 田中 智生 小野瀬 雅人 吉村 宰 平瀬 正賢
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

学習活動を推進する「書字力」とは、単純な「視写」や「聴写」ではなく、手書きによる「メモ力」であると再定義した。つまり、見たり聞いたりしたことや頭に浮かんだことを手書きでメモすることのできる力である。そのメモに基づいて、文章を産出しながら、自分自身の考えを整理したり深めたりする。この行為は、ICTが今以上に浸透しても、人間にとって必須の能力である。「メモ力」を育成するプログラムは、次の3点に留意して開発する必要がある。①書き写しミスに自分自身で気がつくことができるのは、小3以降である。②小1の多読書群では、無自覚なミスが少ない。③小1~小4では、「見て書く」力と「聞いて書く」力との関連がある。