著者
吉村 宰
出版者
全国大学入学者選抜研究連絡協議会
雑誌
大学入試研究ジャーナル (ISSN:13482629)
巻号頁・発行日
no.17, pp.39-42, 2007-03

選抜への寄与と評価の信頼性の観点からAO入試における書類選考データの分析を行った。長崎大学AO 入試では第1次選考として書類選考が行われる。受験生が提出する書類のうち「自己推薦書」に焦点をあてその評価の信頼性と第1次選考での選抜への寄与の程度をそれぞれ確認した。「自己推薦書」の評価の信頼性は概ね高いものであるが,評価の基準が十分に明確でない場合に信頼性が低下する傾向が確認された。共分散比に基づく「自己推薦書」の選抜への寄与の程度は配点比と大きく異なることもあり採点手続等に工夫が必要であることが示唆された。
著者
鈴木 慶子 千々岩 弘一 田中 智生 小野瀬 雅人 吉村 宰 平瀬 正賢
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

学習活動を推進する「書字力」とは、単純な「視写」や「聴写」ではなく、手書きによる「メモ力」であると再定義した。つまり、見たり聞いたりしたことや頭に浮かんだことを手書きでメモすることのできる力である。そのメモに基づいて、文章を産出しながら、自分自身の考えを整理したり深めたりする。この行為は、ICTが今以上に浸透しても、人間にとって必須の能力である。「メモ力」を育成するプログラムは、次の3点に留意して開発する必要がある。①書き写しミスに自分自身で気がつくことができるのは、小3以降である。②小1の多読書群では、無自覚なミスが少ない。③小1~小4では、「見て書く」力と「聞いて書く」力との関連がある。