- 著者
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Hirano Hideaki
平野 秀秋
- 出版者
- 法政大学社会学部学会
- 雑誌
- 社会労働研究 (ISSN:02874210)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.1, pp.1-63, 1997-09
4)This article was published at the same time on my website,its URL beeing(http://prof.mt.tama.hosei.ac.jp/~hhirano/).So, I write this abstruct in Japanese mostly. My articles preceeding and related this are article 1) and article 3). If interested, please read these Japanese articles, too.この論文は1)にはじまり3)に至った筆者の論旨を拡充し断定的に述べた英文論文である。西欧文化圏における「理性的文化一元論」に決して含まれなかった論客は、G.W. ライプニッツその人であった。この事実に注目しえていたのは20世紀ドイツの倫理学者アルベルト・ハイネカンプ等を除くとほとんど居ない。しかしライプニッツ思想が晩年に到達したこの側面はもっと注目されてよい。かえって『自然のフラクタル幾何学」で有名な数学者であるブノア・マンデルブロートのような論者の方が、かえってライプニッツの断片の中に散見される彼のこの「多元主義・相対主義」の思考様式に深い興味と関心を告白している。彼は単にニュートンと微分法の発見を争うだけの思想家ではないのである。