著者
庄司 直人 上島 通浩 榎原 毅
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.49-57, 2020-04-15 (Released:2020-04-23)
参考文献数
11

2020年1月以降,新型コロナウィルス(COVID-19)に対するリスク対応が喫緊の社会課題である.このようなCBRNE災害(Chemical, Biological, Radiological, Nuclear and Explosive)に対し,人間工学が果たせる貢献のひとつにリスクコミュニケーションがあげられる.本稿では次の4視点で人間工学におけるリサーチイシューを整理した:1)CBRNE災害におけるCERC要素とそのリサーチイシュー,2)社会不安へ対応する行動志向型コミュニケーションのリサーチイシュー,3)COVID-19の公衆衛生危機に対する人間工学研究と実践のリサーチイシュー,4)人間工学コミュニティが果たす役割.これら4視点からCOVID-19による社会不安軽減に向けた人間工学研究の方向性を示すこととした.
著者
藤野 良孝 梶山 俊仁 中本 光彦 庄司 直人 井上 元輝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.45-51, 2018-03-31

本研究では、ラグビー指導の「楽しさ」の要素を明らかにするために、女子学生が「楽しさ」で表現される句要素の関係性を調査し、テキストマニング分析を行った。結果、次のことが明らかになった。(1)名詞と形容詞、動詞の係り受け関係は、スクラムや試合など実技から生まれる楽しさが主たる要素になることが示された。(2)楽しいが含まれる内容表現には、「成功する」「集う」「動く」「解る」「分かる」「知る」「挑戦する」「ゲームする」「上達する」の9要素含まれることが分かった。(3)樹形図による分析では、実際にプレーしスクラムなどの専門的な動きを経験することが、ワクワクと結びつき、結果、楽しさに集約されることが示された。