著者
藤野 良孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.47-52, 2017-03-31

本研究では、醤油を入れる動作でたびたび表現される「チョロッ」、「ドバッ」、「ポタッ」、塩をふる動作でたびたび表現される「パラパラ」、「サッサッ」、「シャカシャカ」のオノマトペに着目し、それらの掛け声が実際の動作にどのような影響を与えるのかを分析・考察した。その結果、オノマトペの掛け声の種類に応じて醤油の入れる量に差異が認められたこと、塩の散り具合に変化が見られたことが分かった。このようなオノマトペの掛け声によって微妙に動きや量が変わることから、料理の効率的な作業や指示を行う際に役立つ可能性が示唆された。
著者
出雲 孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.1-16, 2019-03-31

近年、ロボットやいわゆる人工知能の商業利用が、ますます注目を集めている。この種の無人取引を安定化させるためには、利用者の法的責任をできる限り客観的に定める必要がある。その一手段として、人格付与も含めた特殊な法的地位の創設が議論されている。けれども、ロボットやいわゆる人工知能に法的な地位を付与する案に対しては、時期尚早との根強い反対がある。本論文は、イタリアの法学者ウゴ・パガロが提唱した「デジタル特有財産(英:digital peculium)」という新しい法概念にもとづいて、古代ローマにおける奴隷の主人の責任とロボット所有者の責任とを比較し、法的な地位の付与を伴わないルール作りを模索するものである。その中心的なコンセプトは、自律的な人工物に対して一定額の特有財産を付与し、この価額を当該人工物の所有者の責任上限とすることにある。このような責任上限の設定は、日用品の自動購入や自動倉庫の管理等に、法的安定性をもたらすことが期待される。
著者
出雲 孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.1-19, 2018-03-31

本稿は、カント『法論』における著作権の概念、とりわけ出版権を巡る議論を概観し、現在検討されている違法アップロードサイトのブロッキングの是非等に、法思想史上の知見を提供する試みである。情報は、有体物とは異なり、一度流出・拡散すると原状回復が非常に困難になるという性質を有する。違法アップロードの削除やブロッキングは、有体物の取戻しと同様に、できる限りの原状回復を目指す手法であるが、ここには情報法を何らかのかたちで物権法と対応させるアナロジーが働いている。しかし、17・18世紀に活躍した近世自然法論者のクリスティアン・トマジウス(1655-1728年)および彼の私法論から影響を受けた哲学者のイマニュエル・カント(1724-1804年)は、情報等の有体的コントロールが効かないものについては、金銭的解決を行う方が適切であると考えていた。本稿では、この洞察が法学的・哲学的にどのような裏付けを有していたのかを解明し、情報法の客体が情報そのものではなく、情報を巡る当事者の利害であることを明らかにする。
著者
出雲 孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.1-19, 2018-03-31

本稿は、カント『法論』における著作権の概念、とりわけ出版権を巡る議論を概観し、現在検討されている違法アップロードサイトのブロッキングの是非等に、法思想史上の知見を提供する試みである。情報は、有体物とは異なり、一度流出・拡散すると原状回復が非常に困難になるという性質を有する。違法アップロードの削除やブロッキングは、有体物の取戻しと同様に、できる限りの原状回復を目指す手法であるが、ここには情報法を何らかのかたちで物権法と対応させるアナロジーが働いている。しかし、17・18世紀に活躍した近世自然法論者のクリスティアン・トマジウス(1655-1728年)および彼の私法論から影響を受けた哲学者のイマニュエル・カント(1724-1804年)は、情報等の有体的コントロールが効かないものについては、金銭的解決を行う方が適切であると考えていた。本稿では、この洞察が法学的・哲学的にどのような裏付けを有していたのかを解明し、情報法の客体が情報そのものではなく、情報を巡る当事者の利害であることを明らかにする。
著者
壁谷 順之
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.15-23, 2017-03-31

近年、税務申告等を取り巻く環境が急速に進展している。政府の規制改革推進会議は、ICT(情報通信技術)を活用した納税手続きの簡素化を求めている。目下のところ、財務省と国税庁は、企業が税務申告する際の国税電子申告・納税システム(e-Taxイータックス)を義務化する方向性で検討している(2019年度実施予定)。こうした動きは、いずれも公民の税務作業を効率的に実施していくことを目的としている。一方で、地方税においてもポータルシステム(eLTAXエルタックス)が導入されており、利用件数は年々増加している。このように、国・地方の徴収システムの共存について、現在ではどのように検討していくべきなのか。地方分権、あるいは地方創生の現代社会の枠組みにおいて、国・地方の連携の方向性を考察していくことが本稿の問題意識である。税務行政の効率化は従来から視野に入っている課題であり、本稿ではこうした現状と課題を整理し、今後の展開について論じていく。
著者
藤野 良孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
no.27, pp.53-59, 2018-03-31

本研究の目的は、藤野・平田(2016)が幼児の法教育を支援する為に制作した「ぶっぶーっ(絵本)」を基に、オノマトペ音声を実装したオーディオブックを開発することである。オーディオブックは、「ぶっぶーっ」「雨天の片手運転」「猛スピードで坂道を下る」「動物を虐待する」「友達を無視する」「体が不自由な人を見ても無視する」「年寄りが困っていても無視する」「陰で友達の悪口をいう」「おわりに」の表・裏表紙を含めた7内容とそこに関連した23語のオノマトペ(内1語は感嘆詞)が実装されている。(2)オノマトペは、幼児の規範意識を高め法教育の知識が定着されやすくなるように、局面に応じて身振りや気持ちを込めて抑揚豊かな声を録音した。(3)オノマトペ呈示が、学習的効果に及ぶ正の影響を考察し、オーディオブックによる学習の質を高める為の使用法を示した。
著者
藤野 良孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.25-33, 2017-03-31

本研究では、料理の「混ぜる動作(生卵)」、「絞る動作(生クリーム)」、「潰す動作(茹でたジャガイモ)」、「入れる動作(油の中)」で同一の意味を有するオノマトペに着目し、それらが動作イメージにどのような影響を与えるのかをアンケート調査から探ることを目的とした。その結果、「混ぜる動作」、「絞る動作」、「潰す動作」、「入れる動作」で使用される同一の意味を持つオノマトペの動作イメージは、一部類似するオノマトペがあるものの、それぞれにおいて差異(微妙なニュアンス)を及ぼす傾向が示された。こうした微妙なニュアンスをもつオノマトペは、料理作業における共通理解や感覚伝達の一助となる可能性が分かった。
著者
藤野 良孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.47-52, 2017-03-31

本研究では、醤油を入れる動作でたびたび表現される「チョロッ」、「ドバッ」、「ポタッ」、塩をふる動作でたびたび表現される「パラパラ」、「サッサッ」、「シャカシャカ」のオノマトペに着目し、それらの掛け声が実際の動作にどのような影響を与えるのかを分析・考察した。その結果、オノマトペの掛け声の種類に応じて醤油の入れる量に差異が認められたこと、塩の散り具合に変化が見られたことが分かった。このようなオノマトペの掛け声によって微妙に動きや量が変わることから、料理の効率的な作業や指示を行う際に役立つ可能性が示唆された。
著者
藤野 良孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.25-33, 2017-03-31

本研究では、料理の「混ぜる動作(生卵)」、「絞る動作(生クリーム)」、「潰す動作(茹でたジャガイモ)」、「入れる動作(油の中)」で同一の意味を有するオノマトペに着目し、それらが動作イメージにどのような影響を与えるのかをアンケート調査から探ることを目的とした。その結果、「混ぜる動作」、「絞る動作」、「潰す動作」、「入れる動作」で使用される同一の意味を持つオノマトペの動作イメージは、一部類似するオノマトペがあるものの、それぞれにおいて差異(微妙なニュアンス)を及ぼす傾向が示された。こうした微妙なニュアンスをもつオノマトペは、料理作業における共通理解や感覚伝達の一助となる可能性が分かった。
著者
藤野 良孝 梶山 俊仁 中本 光彦 庄司 直人 井上 元輝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.45-51, 2018-03-31

本研究では、ラグビー指導の「楽しさ」の要素を明らかにするために、女子学生が「楽しさ」で表現される句要素の関係性を調査し、テキストマニング分析を行った。結果、次のことが明らかになった。(1)名詞と形容詞、動詞の係り受け関係は、スクラムや試合など実技から生まれる楽しさが主たる要素になることが示された。(2)楽しいが含まれる内容表現には、「成功する」「集う」「動く」「解る」「分かる」「知る」「挑戦する」「ゲームする」「上達する」の9要素含まれることが分かった。(3)樹形図による分析では、実際にプレーしスクラムなどの専門的な動きを経験することが、ワクワクと結びつき、結果、楽しさに集約されることが示された。