- 著者
-
後藤 純一
- 出版者
- 日本国際経済学会
- 雑誌
- 国際経済 (ISSN:03873943)
- 巻号頁・発行日
- vol.66, pp.35-60, 2015-07-30 (Released:2016-02-03)
- 参考文献数
- 10
本稿の目的は, 一般均衡論的フレームワークを用いて, 日本における外国人労働者の特徴を明らかにし, その経済的インパクトを考察することである。「定住移民」と「出稼ぎ的外国人労働者」を峻別した分析により, 以下の3点が明らかになった。①日本における外国人労働者の大多数は, 軸足が本国にある出稼ぎ労働者である, ②出稼ぎ労働者の受入れは, きわめて大規模(ハリケーン)でない限り受入国の厚生を減少させる, ③定住移民の受入れは出稼ぎ労働者よりも受入国にとって好ましい。