著者
徳原 直子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.88-94, 2022-03-01 (Released:2022-03-01)

最初に,平成30年の著作権法改正により新たに設けられた「柔軟な権利制限規定」について概説する。その上で,国立国会図書館が取り組んでいる当該規定に関連するものとして,デジタル化資料(画像)のテキスト化事業及びそのテキストデータを活用した本文検索サービス,並びにデジタル化資料の閲覧・検索機能の利便性向上のためのAI(機械学習)を用いたサービス開発について,平成30年の著作権法改正による影響を考察しつつ紹介する。
著者
高橋 良平 中川 紗央里 徳原 直子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.203-206, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
5

「ジャパンサーチ」は、我が国が保有する多様なコンテンツのメタデータを検索できる国の分野横断型統合ポータルである。本発表は、2020年夏までの正式版公開に向けて、機能改善及び連携拡大を進めているジャパンサーチについて、現時点の到達点をまとめ、今後の課題を考察するものである。すなわち、構築に至る背景と構築の目的を説明したのち、ユーザや連携機関のためのさまざまな機能、権利表示の仕組み及び連携拡大のための取組を紹介し、最後にジャパンサーチが発展していくために解決すべき課題について報告する。
著者
徳原 直子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.323-330, 2006
参考文献数
28
被引用文献数
1

図書館評価に関する国際規格には,図書館パフォーマンス指標(ISO11620, ISO/TR20983)と図書館統計(ISO2789)がある。それぞれの国際規格の特徴を示すとともに,最新動向について紹介する。具体的には,図書館パフォーマンス指標については,ISO11620第2版となる委員会原案(CD)の内容について説明する。CDは,従来型図書館サービスの指標(ISO11620)と電子図書館サービスの指標(ISO/TR20983)とを統合した規格となっている。図書館統計(ISO2789)については,2003年に大幅に改訂された第3版を中心に説明する。第3版では,ISO11620に必要な統計データが新たに規定されており,附属書Aにおいては電子図書館サービス利用統計についての考察が盛り込まれている。また,現在改定中のISO2789第4版の内容についても触れる。最後に,これらの規格の活用方法について概説する。
著者
徳原 直子 青池 亨
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.6, no.s3, pp.s210-s213, 2022 (Released:2022-11-02)
参考文献数
7

令和3年度、国立国会図書館は、二つのOCR関連事業を外部委託にて実施した。一つは、国立国会図書館が保有するデジタル化資料約247万点(2億3000万画像)のOCRによるテキスト化であり、もう一つはオープンソースで公開可能なOCR処理プログラムの研究開発である。令和4年3月から5月にかけて、OCR関連事業の成果物の一部を使った実験サービスをNDLラボ上で公開した。NDLラボは、次世代の図書館システムの開発に資する要素技術の実証実験を行うウェブサイトである。令和4年9月現在、NDLラボ上の実験サービス「次世代デジタルライブラリー」及び「NDL Ngram Viewer」は、著作権保護期間が満了した図書約28万点の全文テキストデータを対象としている。本発表では、OCR関連事業の概要、実験サービスの特徴を紹介するとともに、沖縄に関連するキーワードを用いた検索結果から、本文テキストデータの地域史研究等への活用可能性を探る。
著者
高橋 良平 中川 紗央里 徳原 直子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.5, no.s1, pp.s40-s43, 2021 (Released:2021-04-20)
参考文献数
12

国の分野横断型統合ポータル「ジャパンサーチ」は、我が国の幅広い分野のデジタルアーカイブのメタデータを集約し、多様なコンテンツをまとめて検索・閲覧・活用できるプラットフォームである。ジャパンサーチでは、コンテンツの二次利用を促進するため、分かりやすい利用条件の表示等に取り組んできた。本発表は、ジャパンサーチの活用事例と機能について紹介した上で、ジャパンサーチ上の二次利用条件整備の取組を解説するとともに、データのオープン化に向けた課題及び事例について報告するものである。