著者
亀井 邦裕 児玉 公信 細澤 あゆみ 成田 雅彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.1351-1362, 2015-05-15

企業情報システムは変化する企業環境に対し,柔軟で機敏な対応を迫られている.そこで稼働するビジネス系アプリケーションは短期間での構築が可能で,なおかつ変化に強い構造を持っており,再利用開発が可能でなければならない.それは経験に裏打ちされた合理的な概念構造を持ち,変化する部分と固定部分が明確に分かれた実装構造となっているはずである.本論文は,そのようなアプリケーションを開発するための1つの取組みとして,概念モデルに基づく実装方法を試行し,消費税計算などの公開可能な題材を用いた概念モデル,実装モデルなどを成果として提示する.
著者
成田 雅樹 大熊 徹 長崎 秀昭 藤井 知弘
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

活用型授業を「既習事項明示型」「活用状況設定型」「活用場面付加型」「授業内活用確認型」「関連学習型」の5類型に整理して実践事例を分析した結果、活用実行型が多く活用想定型が少ないことを明らかにした。既習事項明示型とは当該単元または当該授業の学習において活用される既習事項を学習者に提示して行うものである。活用状況設定型とは実際には活用まで行わないが仮に当該の学習内容を活用するとしたらどのような状況が考えられるか学習者に提示するものである。活用場面付加型とは実際に単元の終末の時間に学習内容を活用する活動を行うものである。これを単位時間内に行うものが授業内活用確認型である。関連学習型はたとえば読解学習で習得した文章構成に関する知識を自らの表現活動で使用すると言った「読み書き関連学習」などである。さて、分析の結果他にも教科内活用型が多く、他教科活用型や実生活活用型が少ないことが明らかになった。さらに、技能活用型が単元をまたぐ長いスパンに見られ、内容活用型が単元内などの短いスパンに見られることも明らかにした。これは、いわゆる活用型授業を実践する際の現場の指針になる基礎情報であり、言語活動の充実のあり方に対する示唆でもある。