著者
久保田 恭行 西山 哲 矢吹 信喜 福田 知弘 手塚 仁 尾畑 洋 村上 治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.I_77-I_88, 2021 (Released:2021-03-15)
参考文献数
37

トンネル工事での肌落ち災害を防止するため,作業中は切羽の状態を常時継続的に監視する必要がある.切羽での大規模な崩壊の予兆として,崩壊までの時間に差はあるものの小規模な落石が見られる場合があるが,目視では落石の確認が困難であるため,大規模崩壊に巻き込まれ,重大災害に繋がる可能性がある.そこで,筆者らはAIにより切羽のみに解析範囲を制限し,背景差分法を軸に面的に落石を検出するシステムの開発を検討した.本研究では,落石検出の処理の解析範囲を切羽に制限することや,粉塵といった微小な物体や映像のノイズ除去等について検討した.次に切羽の大規模崩壊の前兆となる落石を想定した映像を用いて画像解析を行った.その結果,小規模な落石を検出でき,肌落ち災害の発生リスクを軽減する可能性を示した.
著者
古田島 信義 鈴木 雅文 中出 剛 片山 政弘 手塚 仁 木佐貫 浄治
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.469-478, 2017 (Released:2017-12-31)
参考文献数
13
被引用文献数
1

本減水対策を実施した北薩トンネルは,鹿児島県北薩地域と鹿児島空港を結ぶ北薩横断道路に建設中の,紫尾山を貫く延長4,850mの山岳トンネルである。トンネル中央付近の低速度帯からは,高濃度のヒ素を含む地下水が時間当たり約300t湧出し,地域の水環境への影響が懸念された。そのため,ダムのグラウチング工法により減水対策工を実施した結果40 t/h以下に減水することができた。