著者
斎木 敏治 成田 貴人
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.653-659, 2001-06-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
58
被引用文献数
2

近接場光学顕微鏡システムとそれを利用した空聞分解分光技術の最近の進展を概観する,特に,近接場プ日一ブ作製技術の進歩に伴い,高分解能化と高感度化の両立が実現し,分光計測への応用が以前よりも容易になりつつある.ここでは,最も基本的な発光分光に始まり,パルスレーザーとの組み舎わせによる時間分解分光や非線形分光,偏光惰報の取得,感度の観点から最も難しいラマン分光などの測定例を紹介する.これらは,近接場分光技術が利用価値の高い計測技術として,まさに成熟しつつあることを承している.
著者
佐久間 芳樹 池沢 道男 斎木 敏治
出版者
独立行政法人物質・材料研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

発光波長や強度などの特性が揃った単一光子源への応用を目指し、III-V族半導体中の等電子不純物による局在準位の制御と利用に関する研究を行った。具体的には、ガリウム砒素中の窒素不純物の最適なドーピング手法を調べ、エネルギーの揃った単一光子発生を世界で初めて実証するとともに、発光寿命や偏光などの特性について明らかにした。本研究によって多くの基礎データが取得でき、今後の技術開発に不可欠な有益な知見が得られた。