著者
佐賀 公太郎 玉井 克人 新保 敬史
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

これまでに申請者らは、損傷組織から放出された HMGB1 が骨髄中の間葉系幹細胞 (MSC) を活性化することで骨髄 MSC の血中動員や損傷部集積を促進し、損傷組織再生を強力に誘導することを明らかにしてきた。しかし、HMGB1 による骨髄 MSC 活性化に関わる受容体やシグナル経路は未だ明らかとなっていない。本研究では、HMGB1 が骨髄 MSC を活性化するための新規受容体を同定し、その活性化機構を明らかにすることを目的とする。
著者
谷口 歩 今村 亮一 阿部 豊文 山中 和明 玉井 克人 新保 敬史
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

腎不全は腎の線維化を中心とした不可逆な臓器不全である。間葉系幹細胞移植が腎に対して保護的に作用することが注目されているが、その臨床応用においては幹細胞移植に伴う取り扱いの煩雑さが問題である。我々は骨髄間葉系幹細胞を血中さらに障害部位に動員させる物質を特定し、これを利用した再生誘導医薬を開発した。化学合成された薬剤を静脈へ注射するのみで骨髄間葉系幹細胞を障害された腎臓に集められることが予測されるため、煩雑な幹細胞移植を伴わずに腎再生医療を臨床に応用できる可能性がある。本研究では腎障害動物モデルに対する再生誘導医薬の効果に関して、病理学的評価、分子生物学的評価および次世代シーケンス解析を行う。