著者
谷口 歩 今村 亮一 阿部 豊文 山中 和明 玉井 克人 新保 敬史
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

腎不全は腎の線維化を中心とした不可逆な臓器不全である。間葉系幹細胞移植が腎に対して保護的に作用することが注目されているが、その臨床応用においては幹細胞移植に伴う取り扱いの煩雑さが問題である。我々は骨髄間葉系幹細胞を血中さらに障害部位に動員させる物質を特定し、これを利用した再生誘導医薬を開発した。化学合成された薬剤を静脈へ注射するのみで骨髄間葉系幹細胞を障害された腎臓に集められることが予測されるため、煩雑な幹細胞移植を伴わずに腎再生医療を臨床に応用できる可能性がある。本研究では腎障害動物モデルに対する再生誘導医薬の効果に関して、病理学的評価、分子生物学的評価および次世代シーケンス解析を行う。
著者
谷口 歩美 武智 隆祐 福嶋 厚 渡邊 敏明
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.27-37, 2008 (Released:2008-12-19)
参考文献数
18
被引用文献数
4 2

ビオチンは,種々の食品に広く分布している。しかし,ビオチンは五訂日本食品標準成分表には収載されておらず,食品中の含量をはじめとして,食品中での存在状態,調理や加工による変化,生体内での利用率などについて,ほとんど明らかにされていない。そこで,日常的に摂取している食品から代表的な330品目のビオチン含量を分析し,諸外国の食品中のビオチン量と比較した。今回,ビオチン分析を行った食品の中では,らっかせい,とうがらし,ぶた肝臓,にわとり肝臓,卵黄(生),インスタントコーヒー(粉末状),パン酵母(乾燥),ローヤルゼリーで50 μg/100 g以上の高値であった。また,食品群ごとでは,種実類やきのこ類,肉類(内臓を含む)で,ビオチン含量は高値であり,果実類や油脂類などにはビオチンは,ほとんど含まれていなかった。食品中のビオチン含量は,食品の種類や状態によって差異がみられたが,諸国間においても類似した結果が得られている。
著者
栗林 宗平 蔦原 宏一 山道 岳 大草 卓也 谷口 歩 岸本 望 谷川 剛 高尾 徹也 山口 誓司
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 = Acta urologica Japonica (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.141-143, 2016-03-31

We report a case of recurring foreign bodies in the urinary bladder. A 67-year-old male inserted a foreign body into the urinary bladder during masturbation. Eight months later, he experienced a fever and went to a hospital where ultrasonography revealed a foreign body in his urinary bladder. Then, he was referred to our hospital for surgical treatment. The patient’s surgical record indicated that he had undergone the same operation 3 times in the past thirty years. The inserted foreign body was successfully removed by suprapubic cystotomy, and he was discharged 13 days after the operation. He was also evaluated by psychiatrists, but they diagnosed that he had no mental disorder. To our knowledge, this is the first report on the removal of a foreign body in the urinary bladder four times in the same patient.