著者
新舎 隆夫 碇谷 幸夫 男澤 康 久保 隆重
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第33回, no.情報システム, pp.2227-2228, 1986-10-01

近年、半導体技術の進歩に伴い、論理装置の大規模化、高集積化が進み、論理装置の設計品質向上及び観計工数低減が重要な課題になってきている。この課題に対処する有力な方法は、機能レベルの論理設計自動化と既存論理の再利用設計支援の二つに大別される。前者は、新規設計の場合に有効であり、機能論理記述言語で設計した機能論理仕様からゲート論理を自動生成する論理自動生成が行われている。これに対して、後者は、既存論理装置の小型化、高性能化、低価格化、高信頼化等を図る場合に有効であり、既存のゲート論理を目標回路系のゲート論理に変換する回路系変換が一般に行われている。しかし、再利用設計では、既存論理をそのまま再利用することは少なく、機能拡張を伴うことが多いので、回路系変換だけでは不十分である。本報告では、先に提案した論理再利用方式の構想を具体化した論理レベル変換方式の位置づけと概要について述べる。なお、本方式の詳細はで述べる。
著者
松本 和彦 新舎 隆夫 小島 智
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.133-134, 1993-03-01

多段論理生成は、多段化されたブール式を目標回路系の論理回路にマッピングする処理を伴う。マッピング手法はルールベース手法とトリーマッピングアルゴリズムに大きく分かれ、後者に属する代表的なものに、グラフカバリング法を用いるDAGONがある。本論文のPOLARISもトリーマッピングアルゴリズムの一種である。POLARISは先に、極性伝播法を用いるアルゴリズムとして提案したが、その後の評価結果より、極性伝播法だけでは最適なマッピングができないことが判明した。本論文では、従来アルゴリズムの問題点を解決する拡張アルゴリズムについて述べる。
著者
新舎 隆夫 塩田 博行 金山 賢一郎 春名 宏一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.230-237, 1980-05-15

端末がインテリジェント化するにつれて 各種の端末群を集中的に作御 管理するTCE (Terminal Control Equipment)のソフトウェアは一層大規模化 複雑化してきた.本論文では 専用端末固有の業務処理を行うOP(Operation Program)の生産性向上方法を論じる.最初に OPの制御モデルを作成しOPの制御と処理を明確にする.次に (1)制御と処理の分離 (2)システム規模に対する拡張性 (3)モジュール化の促進 (4)システム固有な制御情報の識別の4つの標準制御構造の基本条件の視点からOPを構造化する.最後に これらの条件を満たすトランザクション処理プログラムヘの1構造的アプローチ SATC(Structured Analysis for Transaction Control)を提案する.SATCは1種のより実用的で強力な決定表プログラムであり 3階層の標準制御構造とこれに裏付けられた機能設計の基本手順を与える.SATCは トランザクション処理プログラムの機能設計と基本設計を単純化 形式化するので このプログラムの標準設計手段であると考えられる.最も代表的な専用端末である銀行の窓口装置にSATCを適用した結果 SATCはプロトタイプシステム開発時と比較して トランザクション処理プログラムの全体開発工数を少なくとも約15%削減可能であることが判明した.