著者
日下 譲 辻 治雄 玉利 祐三 西村 公男 藤原 儀直
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.93-99, 1984-04-30 (Released:2009-11-13)
参考文献数
5
被引用文献数
2

Chemical species of the shallow groundwaters collected from the Arima rhyolite strata around Sanda and Nishiwaki cities are studied. Since the chemical composition of the igneous effusive rock is reasonably representative of rocks of the continental crust, the water quality is important from the geochemical and environmental viewpoints. The concentrations of 28 chemical species, pH and ER are determined by conventional chemical and neutron activation analyses. By showing log-normal distribution character of the concentrations, the median value schematically obtained in the frequency distribution curve is proposed as most suitable as the chemical composition of groundwaters in the strata. It is also pointed out that the CO2 weathering process is the most dominant phenomenon controlling the water qualities.
著者
辻 治雄 日下 譲
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.17, no.7, pp.864-870, 1968-07-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
9
被引用文献数
3 3

14MeV中性子放射化法による花こう岩,粘土およびセメント試料中のケイ素およびアルミニウムの迅速非破壊分析を試みた.T-d反応により得られる速中性子により,3グラム量の試料を3分間照射後,ケイ素は28Alの,そしてアルミニウムは27Mgの光電ピークをシングルチャンネル波高分析器またはマルチチャンネル波高分析器で測定した.試料と同時に中性子照射した中性子モニター(石英ガラス)の放射能強度により,中性子束による測定値の変動を補正したのち,検量線法により定量を行なった.また共存元素,特にアルミニウムの定量を妨害する鉄の影響の除去法についても検討した.本法により,ケイ酸塩試料中のケイ素を約10分以内,そしてアルミニウムを約30分以内に定量することができ,その定量誤差は,ケイ素は約2%,アルミニウムは約4%であった.
著者
日下 譲
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.570-573, 1957

酸化トリウムより発生するトロンを固体吸着剤に吸着させ,トロンより生成する放射性沈積物を有効に採取する方法につき検討した。そのため酸化トリウムを電気炉中で加熱してトロン発生を良好にし,乾燥空気を流入して流出気流を固体吸着剤相に通過させる。吸着剤として活性炭,シリカゲル,酸性白土,活性アルミナ,酸化鉄および二酸化マンガン等を使用した。<BR>実験結果によれば本法による卜ロンの放射性沈積物の収集能は活性炭が著しくすぐれており,シリカゲルおよび酸性白土が多少の収集能を有するが他はほとんど有しない。<BR>吸着剤に活性炭を使用した場合は定量的にトロンを吸着捕捉することができ,さらに本法によれば高電圧電源等は不要になる。活性炭上に集積された放射性沈積物すなわちThBおよびThC等は1N硝酸でしばらく煮沸することによりほとんど定量的に活性炭より溶離することができ,その溶液は鉛およびビスマスのトレサ一実験に使用できる。