著者
日和 恭世
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学紀要 (ISSN:02864983)
巻号頁・発行日
no.57, pp.57-66, 2016-02

ソーシャルワークの国際定義において「ソーシャルワークは専門職である」と謳われているものの,わが国のソーシャルワーカーは自分自身の職業を専門職であると捉えることにあまり自信をもっていないという現状がある.そこで,本稿では,専門職の概念に関する先行研究をレビューすることによって,改めて「専門職とは何か」を問い直し,専門職としてのソーシャルワークの捉え方について若干の考察を試みた.
著者
林 眞帆 織原 保尚 日和 恭世
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学紀要 = Memoirs of Beppu University (ISSN:02864983)
巻号頁・発行日
no.61, pp.59-74, 2020-02

近年、医療における意思決定支援への議論は活発化している。ただし、判断能力の不十分な人を対象とする意思決定支援の議論は深まっているとは言い難い。とりわけ、実践の根拠となる成年後見制度の抱える課題は医療ソーシャルワーカーにも少なからず影響している。そこで、本稿は医療ソーシャルワーカーへのアンケート調査の結果を踏まえ、成年後見制度から弾かれている医療選択と同意という課題に対する医療ソーシャルワークの役割について検討した。
著者
日和 恭世
出版者
同志社大学
雑誌
評論・社会科学 (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
vol.106, pp.141-155, 2013-09

本稿の目的は,研究法における信頼性や妥当性の意味を問い直し,ソーシャルワーク研究における質的研究のあり方について考察することである。質的研究は信頼性や妥当性が担保されにくいと指摘されることが多いが,この課題を解決するために大きな役割を果たすのがテキストデータ分析ソフトである。膨大なデータを扱う場合,これまで手作業で行っていた部分を自動化することによって,効率的に分析することができる。しかし,テキストマイニングだけではテキストデータの文脈を捉えることができないことから,ソーシャルワーク研究においてテキストデータを分析する際には,量的にも質的にも分析することが必要である。