- 著者
-
日和 恭世
- 出版者
- 同志社大学
- 雑誌
- 評論・社会科学 (ISSN:02862840)
- 巻号頁・発行日
- vol.106, pp.141-155, 2013-09
本稿の目的は,研究法における信頼性や妥当性の意味を問い直し,ソーシャルワーク研究における質的研究のあり方について考察することである。質的研究は信頼性や妥当性が担保されにくいと指摘されることが多いが,この課題を解決するために大きな役割を果たすのがテキストデータ分析ソフトである。膨大なデータを扱う場合,これまで手作業で行っていた部分を自動化することによって,効率的に分析することができる。しかし,テキストマイニングだけではテキストデータの文脈を捉えることができないことから,ソーシャルワーク研究においてテキストデータを分析する際には,量的にも質的にも分析することが必要である。