著者
早川 一郎
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 : JOURNAL OF Synthetic Organic Chemistry JAPAN (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.1225-1226, 2007-12-01
参考文献数
9

Halichondrin B is a polyether macrolide that exhibits an extraordinary cytotoxicity <I>in vitro</I> and antitumor efficacy <I>in vivo</I>. A structurally simplified macrolactone right half segment of harichondrin B was identified to retain the potent cell growth inhibitory activity of the natural product <I>in vitro</I>. Kishi and coworkers developed a practical, an efficient and scalable synthesis of the right half segment of harichondrin B.
著者
浅井 しほり 恒松 雄太 高西 潤 礒谷 智輝 早川 一郎 坂倉 彰 渡辺 賢二
雑誌
日本薬学会第141年会(広島)
巻号頁・発行日
2021-02-01

【目的】担子菌は他の生物種と異なるユニークな二次代謝産物を生産する。しかしそれらの生合成機構・遺伝子についての知見は未だ十分でない。我々は担子菌の「休眠型」生合成遺伝子を利活用すべく、ウシグソヒトヨタケCoprinopsis cinerea由来グローバルレギュレーター遺伝子CclaeAを破壊し、二次代謝系の撹乱化を通じて新規化合物coprinoferrin (CPF)の獲得に成功した1。CPFはC. cinereaの菌糸成長・子実体形成を促進するシデロフォアである。その生合成酵素Cpf1(非リボソーム性ペプチド合成酵素)を含む遺伝子クラスターは多数の担子菌類で高度に保存されていたことから、CPFは単なる二次代謝産物というよりもむしろ担子菌類における普遍的な生理活性分子と考えられた。そこで本研究では、CPF生合成の分子機構解明を目指して研究を行った。【方法・結果・考察】cpf1に隣接するcpf2 (ornithine N-monooxygenase)の遺伝子破壊株を取得したところ、CPF産生が消失し、子実体形成不全の表現系を示した。一方で本破壊株にN5-hydroxy-L-ornithine (hOrn)を添加した培養条件にて上記表現型は野生株と同等ほどに復元した。以上からCpf2はhOrnを生成すると予想し、リコンビナント酵素を用いた試験にて上記を実証した。続いてCpf1による三量化反応について、想定される基質hOrnおよびN5-hexanoyl-N5-hydroxy-L-ornithine (1)を用いて活性試験を行ったところ、Cpf1は1のみを基質として受け入れ、対応する三量化化合物 (2)を与えた。現在、CPFの末端アミド構造構築機構についても新たな知見が蓄積されつつあり、本発表にて併せて報告する。1) Tsunematsu, Y. et al. Org. Lett. 2019, 21, 7582.
著者
早川 一郎
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2009-2011
著者
木越 英夫 北 将樹 早川 一郎
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,抗腫瘍性および腫瘍細胞増殖抑制活性を持つ研究代表者独自の化合物であるアプリロニンA,オーリライド,ハテルマライド類の抗腫瘍性および腫瘍細胞増殖阻害活性の発現機構に関する研究を行った.アプリロニンAについては,人工類縁体(ハイブリッド化合物)を合成し,その生物活性を検定した.オーリライドについては,その標的分子がプロヒビチンであることを確認し,活性発現機構を解明した.ハテルマライドについては,その人工類縁体を調製し,構造活性相関を得た.