著者
田崎 修平 星野 光典 福島 元彦
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.120-121, 2010-06-10 (Released:2013-07-26)
参考文献数
4

症例は70歳男性,骨髄異形成症候群,糖尿病にて免疫能の低下した状態で下血,下痢を主訴に入院した。血清カンジダ抗原陽性,下部消化管内視鏡検査において大腸に多発性潰瘍を認め,病理組織検査にてカンジダと思われる芽胞を確認し,大腸カンジダ症と診断した。抗真菌剤の内服治療を施行したところ下痢は改善し,多発性潰瘍も縮小し,内視鏡検査にて治療前後の改善が確認できた。
著者
星野 光典
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.521-529, 1991

胆嚢結石の種類による破砕状態の相違を検討するため,摘出した5種類の胆石80個に対し基礎的実験を施行した.胆石の破砕されやすさを2mm以下の破砕片の重量%で比較すると,純コレステロール石は最も破砕されやすく,混成石は破砕されにくい傾向がみられた.臨床では, 284例中50例に体外衝撃波破砕療法を施行した. 50例中18例(36%)が完全消失した. 20mm以下の単数結石で有意に消失率が高く,また超音波分類では,コレステロール石と推定されたものの消失率は40%で, CTで非石灰化症例は27例中13例(48.2%)において消失したが,石灰化症例でも21.7%の消失率を得た.破砕治療後の加藤らの分類では,微細片浮遊型は11例中10例が1回のみの施行であるが小破砕止沈澱型,大破砕片沈澱型では2回3回と治療回数が増加した.以上により術前の画像診断を駆使し胆石の性状を知ることが,消失予測に影響すると考えられた.