著者
鎌田 彩子 大日方 薫 鈴木 光幸 春名 英典 木下 恵司 清水 俊明
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.256-260, 2012-06-30 (Released:2014-11-11)
参考文献数
20

症例 (13歳4ヵ月女児) は1歳頃より偏食傾向と体重減少がみられ, 1歳11ヵ月時に大球性正色素性貧血, 骨髄での巨赤芽球性変化, 血清ビタミンB12の低下を認めビタミンB12欠乏性巨赤芽球性貧血と診断された. ビタミンB12投与後貧血は改善し, 摂食状態や身体発育も正常化した. しかし補充を中止するとビタミンB12値は漸減した. 低ビタミンB12血症の原因として摂取不足のみならず, 吸収障害の関与も考えられた.