著者
千 世寧 しん ちゃんふぁん 渡辺 紀志 木倉 宏成 有冨 正憲
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.282, 2006

最近、超臨界圧で運転され原子炉の開発研究が進んでいる。そこで、本研究では臨界圧力近傍の亜臨界圧領域での限界熱流束の挙動が調べるため、フレオン134a流体を用い、5x5ヒータロッドバンドルにおける限界熱流束に及ぼす非加熱棒と支持格子の影響が実験的に観察された。
著者
因幡 徳昭 岡野 陽一 渡邉 紀志 木倉 宏成 有冨 正憲 山内 豊明
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.195, 2003

受動的格納容器冷却システム(PCCS: Passive Containment Cooling System)の新しい形式である、垂直伝熱管型PCCSおいて非凝縮性ガスが凝縮量に与える影響について調べるために伝熱管表面の熱伝達率を求めた。
著者
高橋 実 有冨 正憲 井上 晃
出版者
東京工業大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

磁場閉じ込め核融合炉の第一壁・ブランケットの液体金属沸騰冷却の基礎研究として、液体金属の沸騰気泡挙動と熱伝達特性を解明することを目的としている。はじめに、鉛直円筒容器内の純水銀の水平平板におけるプ-ル飽和核沸騰に対して、水平磁場を与えた場合の沸騰気泡特性を2針電極プロ-ブを用いて調べた。実験条件は、系圧力0.026、0.1MPa、最大熱流束250kW/m^2、最高磁束密度0.85テスラである。その結果、離脱気泡直径と気泡成長速度は磁場によってほとんど影響を受けず、この傾向を気泡成長理論と気泡離脱モデルを用いて解析的にも説明できた。磁場の増加と共に気泡離脱頻度が増加し、これは待ち時間の減少によるものであることがわかった。その機構を解析的検討した結果、磁場により自然対流熱伝達が抑制され、周囲の高温度から発泡点へ熱流が増加するため、休止期間の発泡点近傍の温度上昇が速められると解釈された。次に、核融合炉相当の強磁場の水銀の飽和プ-ル核沸騰熱伝達への影響を調べた。装置は前と同様であり、立て置き超伝導磁石を用いて鉛直磁場を与えた。純水銀にチタンとマグネシウムを添加した。実験結果は、5テスラ以下では磁場の増加に対して核沸騰伝熱が低下したが、5テスラ以上では磁場増加に対しては伝熱低下がほとんど認められなかった。高熱流束になるほど磁場による伝熱低下が減少した。このことから核融合炉の磁場条件でも液体金属の沸騰による冷却が十分可能と考えられる。楕円形気泡成長モデルにより解析を行い、磁場による伝熱低下を実験結果より過小に評価することがわかった。今後の課題としては、沸騰気泡特性の結果に基づくより正確な沸騰伝熱理論の開発と、強磁場における液体金属の沸騰二相流伝熱特性の実験的把握が必要がある。