著者
有田 健一 池上 靖彦
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.318-324, 2012 (Released:2012-12-26)
参考文献数
15
被引用文献数
2

目的と方法:282名の医師を対象に患者が表明する終末期の事前指示に対する考え方や対応に関するアンケート調査を行い136名から回答を得た(回収率48%).結果:1.事前指示は"可能な限り表明してほしい"とするものが62%,"ケースバイケースで表明したらよい"とするものは36%を占めた.年齢別にみた医師の事前指示表明に対する積極性には有意な関係があり(p=0.020),特に80%が"可能な限り表明してもらいたい"とする40歳以下の医師と,58%が"ケースバイケースで表明すればよい"とする61歳以上の医師の間にみられた回答選択の有意差は明らかであった(p=0.008).2.患者が事前指示を初めて表明するのにふさわしい時期として,死につながる病気(59%)あるいは一生涯付き合わなければならない病気(47%)と診断された時が上位に選ばれた.3.医師から表明が期待された事前指示は"延命のための人工呼吸器装着"に対する意向(76%)で,次いで"胃瘻や鼻チューブによる積極的な栄養補給"に対する意向(67%)が続いた.4.どの年代の医師も文書での事前指示の表明を求めた.5.表明された事前指示に"したがうべき"とする回答は40歳以下の医師で32%,61歳以上の医師で11%であり,40歳以下では"一つの判断材料として参考にはするが最終的には関係者で決めることになる"とする回答はなかったのに対して,61歳以上では39%がこの回答を選んだ.この年齢別の回答選択には有意差がみられた(p=0.002).結論:医師は事前指示作成を勧奨する意欲を有した.この事前指示を実践する場では,40歳以下の医師は作成済みの事前指示の確からしさをいかに判断するかという点を中心に議論と考察を進め,一方,61歳以上の医師は事前指示の臨床上の位置づけや事前指示で示された患者の意思をいかに具現化するかを中心とした議論や検討を行わなければならない.
著者
金森 久幸 有田 健一 星野 響
出版者
広島医学会
雑誌
広島医学 (ISSN:03675904)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.602-611, 2006
被引用文献数
1