著者
酒本 裕明 法宗 布美子 有賀 康裕 左右内 敏浩 丹 美幸 都築 泉
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.194-201, 2017-04-01 (Released:2017-04-03)

商品開発ではニーズの把握が非常に重要である。そのため,将来のニーズ(例えば次のブーム)を予測する手法が今後益々必要とされる。そこで,本研究では,次世代商品ニーズの予測手法を確立することを目的とした。題材には身近な商品であるシャンプーを選択し,次に来るシャンプーブームを予測した。今回,各年代に発生したブームについて,出願件数の経年変化の数値に対して統計処理を行なう手法を試みた。その結果,いずれのブームにもブーム発生以前に前兆となるシグナルが確認された。この手法を用いて,種々の手法により抽出したニーズ候補を評価し,次世代商品ニーズ群の選定を試みた。
著者
有賀 康裕 小野澤 実 新井 喜美雄 落合 圭 川井 千香子 宍戸 範生
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構 一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.63-67, 2010

特許マップに反して技術文献マップは事例も少なく、十分な評価が確認できていない。本研究では、特許と技術文献を比較的に捕らえて分析を行った。その結果、「特許側から見て1年半前の情報」、基礎研究から製品開発や応用開発の段階へ進む際にある障壁いわゆる「デスバレーの問題」などと関連する情報が得られた。さらに、この「デスバレーの問題」は、技術開発から製品化に至っていない技術文献側に存在する技術情報またはアイデア情報などを示すものであり、それ自体が今後の応用開発または製品開発へのネタ情報になり得るものであった。
著者
有賀 康裕
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.279-286, 2014-07-01

特許の価値を数値に表すことは金銭的な価値評価として発展してきた。その過程で手法論が編み出されてきている。特に,数値化に対して有力な情報は特許の経過情報である。この数値は,人的判断に近い計算式としてチューニングして組み立てたることより,自動的に特許1件毎に数値(重み)を与えることができるようになる。このようにして得られた数値情報を利用し,実例としての「クロスカップリング反応を伴う技術」を収集して適用した。この反応を伴う応用技術の中で,評価値を使った特許マップを作成することを試みた。その結果,評価値の効果は特許の棚卸だけでなく,アライアンスなどに係わる情報をもたらしてくれる。この解析結果は従来の特許マップでは難しい技術の中身に踏み込んだ解析結果と共に,特許戦略的な面を持つ特許情報となる。