著者
木宮 敬信 大矢 隆二
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.37, pp.75-83, 2017-03-01

タイ王国は、2012 年度よりインラック政権による「One Tablet PC per Child」政策のもと、全国の初等教育1 年生にタブレットPC を無償配布している。しかし、ハード面、ソフト面ともに様々な課題が指摘され、現在十分に当初の目的を果たしているとは言い難い現状が報告されている。そこで、ICT 教育の充実が求められる日本における参考になる知見を得るために、2016 年にタイ王国バンコク市内の3 校の小中学校を視察し、タブレットPC の活用状況について調査を行った。その結果、政府支給のタブレットPC を使用している学校、学校独自のタブレット教育を行っている学校等様々な活用状況を視察することができた。その結果、アプリケーション等のソフトの充実や教師のIT スキルが活用のための最重要課題であることが理解できた。
著者
木宮 敬信
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.36, pp.237-246, 2016-03-31

2014 年度~ 2015 年度にかけて、看護系学科、理学療法系学科、法律系学科に所属する大学生を対象に出生前診断に関するアンケート調査を行った。その結果、出生前診断に関する認知は、所属する学科の教育内容に影響を受けるものの、受診希望については教育の影響を受けないことが明らかとなった。ダウン症候群についての理解との関連では、理解している人に、出生前診断の受診を希望する人の割合が高いことが明らかとなった。また、出生前診断の受診を希望する人ほど、胎児に障害がある場合に中絶したいと回答する人の割合が高くなる傾向があり、逆に受診を希望しない人ほど出産したいと回答する人の割合が高くなることが明らかとなった。この結果から、妊婦の自己決定の重要性とともに、十分な教育なしにマススクリーニング検査化していくことへの危倶が指摘された。
著者
木宮 敬信
出版者
大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター
雑誌
学校危機とメンタルケア (ISSN:1883745X)
巻号頁・発行日
no.11, pp.15-24, 2020-03-31

インドネシアでは、交通事故が非常に深刻な社会問題となっている。そこで、児童生徒を対象とした効果的な交通安全教育プログラムの開発を目指し、その基礎資料を得ることを目的とした調査を実施した。西ジャワ州バンドン市の4 校におけるインタビュー調査と児童生徒への質問紙調査の結果、交通事故やヒヤリハットの経験が非常に多くあるにも関わらず、学校はその状況を十分に把握していない実態が明らかになった。また、ヒヤリハットの危険性について児童生徒は理解しておらず、教育の必要性が感じられた。今後、これらの結果を踏まえ、具体的な教材開発を進めていく予定である。
著者
木宮 敬信 戸田 芳雄
出版者
常葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

在日外国人児童を対象とした防犯教育プログラムを開発するため、在日外国人学校や本国の教育課程で行われている防犯教育内容を調査した。この結果を踏まえ、知識学習からフィールドワークにつなげるe-learningプログラムを開発した。プログラムの特徴は、日本で生活する上で必要な防犯知識や非行予防に力点を置いた薬物教育をクイズ形式のアプリとして開発したこと。また、地域連携を視野に入れ、知識学習を終えた児童が地域安全マップを作るプログラムをweb上で公開したこと。また、これらをつなぐためのポータルサイトを作成したことである。その他、学校での時数不足を補うため家庭で個人使用ができるように工夫している。