著者
木本 雅彦 川部 勝也 松田 一郎 大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.47, pp.7-12, 2000-05-26
被引用文献数
1

大規模な災害に見舞われた時、家族・知人の安否や、ライフラインの復旧状況といった情報は被災者にとって重要である。災害時でも機能する情報流通機構を作り、被災地内外から状況に応じて適切な情報を提供する体制を確立する必要がある。現在、インターネットを用いた災害情報の流通を支援するシステムの開発は盛んに行われているが、インターネット上の情報を避難所などで多数の人々へ情報を同報する手段が不足していると著者らは考えた。そこで本研究では、インターネット上に蓄積されている災害情報を、多くの被災者に提供するシステムを設計、実装した。このシステムでは、CompactHTMLで記述された情報を取得、解析したのち、1.5m四方程度の大型の情報表示装置に出力する。1999年9月と2000年1月に開催された災害訓練に参加し、このシステムの運用実験を行った。本稿ではシステムの設計実装および、このシステムを動作させるためのプラットフォームとして、HDDをもたないPC-UNIXシステムの実装を述べる。When the large scale disaster occurs, efficient information gathering and privision is neccesary. We considered methodology to provide and represent information to people under the disaster condition. We developed the information display system for disaster information. We use compact HTML as information format, and large display called Flipsign. The flipsign is enough large to provide information to many people. In this paper, we describe the design and implementation of Compact HTML parser and its display system. We also introduce PC-UNIX platform without hard drives.
著者
木本 雅彦 新美 誠 大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.94, pp.55-60, 2001-10-05
参考文献数
6
被引用文献数
1

著者らは被災者安否情報登録検索システムの研究開発を続けてきている。現在の被災者安否情報登録検索システムは複数の機器から構成されており、その設定作業の繁雑さなどが問題になっていた。そこで、これらの機器を災害直後の混乱下でも、迅速かつ柔軟な運用が可能で、セキュリティ的にも十分な強度をもち、故障時も短時間で復旧できるような構成に直し、再実装した。本報告では2001年9月1日の防災訓練と、2001年9月11日の米国連続テロ事件対応としての運用結果を報告し、そこで用いたパッケージの設計と実装、およびその一部であるFAX修正ボランティアシステムの設計について述べる。また、訓練と実運用の経験から明らかになったパッケージの有効性と問題点、および今後の課題について議論する。We, WIDE Project and Communications Research Laboratory, have been developing IAA system, which provides disaster communication services. Currently, the IAA system consists of serveral equipments, and the confuguration of them is complecated. Therefore, we have designed and implementated the package which is easily configurable with less effort, has security robustness, and has shorter MTTR. In this paper, we describe the design and implementation of the package, and design of human supported FAX correction system as a part of this package. In addition, we descuss the benefits and problems of the packaging.