著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.173-190, 2020-01-15

短文投稿SNS“Twitter”は今や多くの人々に認知され,NHKを始めとした日々のニュース番組等においても,もはやTwitterやツイート(Twitterに投稿される文章)が何かという説明が省略されながら,世論を反映した情報源として引用あるいは分析されている.しかしながら,社会現象のような膨大な量のツイートを発生させる話題を分析しようとなると,すでによく知られている方法では費用的にも技術的にも個人には敷居が高い.本稿では,一定の制約はある中でも,個人による大量ツイートデータの収集・分析を実現し得る手法を提案し,実際に,日本国内で社会現象を起こして大量のツイートを発生させた2つの話題に関するツイートの収集・分析を行うことで,提案手法の実用性を示している.
著者
大野 浩之 北口 善明 鈴木 裕信
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.4, pp.1-6, 2014-07-17

電子回路を活用したものづくりの愛好者が増加する中,2012 年に登場した手の平サイズでありながら Linux が動く "Raspberry Pi" は,電子工作の世界とインターネットの世界を近づけたが,同時に,単に電子工作を楽しみたいだけであっても作品がネットワークを介した通信を行うのであれば,情報セキュリティに関する知識と運用技術の習得が必須となった.純粋に電子工作を楽しみたいだけの者にとってこれは望んだ結果ではない.そこで著者らは,Raspberry Pi のために Raspberry Pi で作ったセキュリティゲートウェイ装置である "Raspberry Gate" と,情報セキュリティ上の脅威を簡単かつ持続的に低減する手法である "Raspberry Guardian" の二つを提案している.本報では,Raspberry Gate を構成する要素技術について性能評価を行い,Raspberry Pi のために Raspberry Pi で構成した Raspberry Gate が十分な性能を有することを示す.
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.361-362, 2018-03-13

ツイッター分析は、ニュース番組でも頻繁に用いられるなど、その需要は増加している。しかしその手法を調査しても、大企業等が大きな予算や設備を導入して行う事例が殆どであり、個人の例は殆ど報告されていない。本研究では個人等がコンピュータ1台で行える手法を研究した。第2報では2017年流行語大賞にもノミネートされた「けものフレンズ」に関連するツイートの分析方法を例示する。いずれの例にも、データベースミドルウェアは用いず、UNIXコマンド及び、結果表示のために無料で利用できる表計算ソフトのみを用いた。収集データがファイルやディデレクトリに的確に配置されていれば、専門的な分析ソフトなしでもある程度分析できることを示す。
著者
大野 浩之 猪俣 敦夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.87, pp.13-18, 2008-09-12
被引用文献数
5

著者らは.大規模災害時等の非常時における自助共助期に資するための 「非常時対応電子アーミーナイフ (ε-ARK)」 というコンセプトを提案している.ε-ARK コンセプトに沿って実装された 「ε-ARK 端末」 は,平常時には個人常用環境として電子手帳やマルチメディア再生装置として機能する.しかし,ひとたび非常時に遭遇すると,特にその自助共助期おいては,データベース,ルータ,アプリケーションゲートウェイ,サーバなどの機能を提供して被災者の情報通信を支援し,公助の時期への橋渡しを行う.著者らは,すでに SHARP 製 Zaurus SL-C3100 を用いてε-ARK の実装を試みているが,本報告ではε-ARK 端末の新たな有力候捕となった Apple iPhohe に ε-ARK を実装する場合の技術的・制度的問題について論じ, ιARK の試作機実現に向けた作業が妥当であることを示す.AThe authors' current considearation is what kind of telecommunications system is required for the early stage of an emergency (such as at the time of a large-scale disaster). According to the consideration, a new concept called ε-ARK was already advocated and development of "ε -ARK device", which is an implementation of the ε -ARK concept, has been continued since early 2007. The first ε -ARK device has been built on Zaurus SL-C3100, which is Linux based PDA, and now we are focusing on Apple iPhone as a new candidate of plathome for ε -ARK device. In this paper, advantages and disadvantages of the new ε -ARK device has been discussed, and we decided to continue developing ε -ARK device on it. We named the new device ιARK.
著者
木本 雅彦 川部 勝也 松田 一郎 大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.47, pp.7-12, 2000-05-26
被引用文献数
1

大規模な災害に見舞われた時、家族・知人の安否や、ライフラインの復旧状況といった情報は被災者にとって重要である。災害時でも機能する情報流通機構を作り、被災地内外から状況に応じて適切な情報を提供する体制を確立する必要がある。現在、インターネットを用いた災害情報の流通を支援するシステムの開発は盛んに行われているが、インターネット上の情報を避難所などで多数の人々へ情報を同報する手段が不足していると著者らは考えた。そこで本研究では、インターネット上に蓄積されている災害情報を、多くの被災者に提供するシステムを設計、実装した。このシステムでは、CompactHTMLで記述された情報を取得、解析したのち、1.5m四方程度の大型の情報表示装置に出力する。1999年9月と2000年1月に開催された災害訓練に参加し、このシステムの運用実験を行った。本稿ではシステムの設計実装および、このシステムを動作させるためのプラットフォームとして、HDDをもたないPC-UNIXシステムの実装を述べる。When the large scale disaster occurs, efficient information gathering and privision is neccesary. We considered methodology to provide and represent information to people under the disaster condition. We developed the information display system for disaster information. We use compact HTML as information format, and large display called Flipsign. The flipsign is enough large to provide information to many people. In this paper, we describe the design and implementation of Compact HTML parser and its display system. We also introduce PC-UNIX platform without hard drives.
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.359-360, 2018-03-13

ツイッター分析は、ニュース番組でも頻繁に用いられるなど、その需要は増加している。しかしその手法を調査しても、大企業等が大きな予算や設備を導入して行う事例が殆どであり、個人の例は殆ど報告されていない。本研究では個人等がコンピュータ1台で行える手法を研究した。第1報では、本手法の概要及び、分析の前段階であるツイート収集方法を説明する。重要なことは、世界の全ツイートの収集を目指すのではなく、目的の分析テーマに応じて適切なクエリを発行し、受信するツイートを絞り込む点にある。本手法の有効性検証のため、Twitter社のサービスを停止させる程に大量に発生する「バルス」ツイートを収集し、NTTデータ社の収集結果と比較する。
著者
戸村 哲 三輪 信介 大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1186-1190, 2001-12-15
参考文献数
17
被引用文献数
4

筆者の大野,戸村は内閣官房情報セキュリティ対策推進室の非常勤職員に併任しており,専門調査チームの一員として勤務している.まず内閣官房情報セキュリティ対策推進室の情報セキュリティ対策への取り組みの経緯と概要を,公開情報に基づいて説明する.続いて筆者らの所属する研究チームにおける,電子政府のための情報セキュリティ対策への取り組みを紹介する
著者
櫻木 大志 鈴木 昌子 大野 浩之
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.206-209, 2020-10-25 (Released:2020-10-30)
参考文献数
1
被引用文献数
1

各種ミネラルウォーター類における全有機炭素(TOC)の測定法を確立し,妥当性が確認できた.ミネラルウォーター類には,炭酸含有の有無,硬度の高低などさまざまな製品がある.炭酸を含有しないミネラルウォーターは硬度の高低にかかわらず,水道水と同様の測定条件で妥当性が確認された.しかし,炭酸を含有し硬度が中硬度,高硬度の2種類のミネラルウォーターは正確な測定ができなかった.そこで,試料から炭酸を効率的に除去する条件を検討した.測定条件の通気時間を長くし,塩酸の添加率を上昇させることで,無機炭素の影響を抑えることによりこの2種類のミネラルウォーターでも測定結果が安定して,妥当性が確認できた.これらの結果により,本法はさまざまな種類の市販ミネラルウォーター中のTOCを正確に測定できる有用な方法であると考える.
著者
森 祥寛 佐藤正英 大野浩之 笠原禎也 井町智彦 高田良宏 東 昭孝 二木 恵 NAKASAN CHAWANAT
出版者
国立大学法人 情報系センター協議会
雑誌
学術情報処理研究 (ISSN:13432915)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.29-42, 2019-09-17 (Released:2019-09-17)
参考文献数
35

近年,ICTの技術的発展と社会的浸透によって,教育への情報化の推進などの取組が着実に進められつつある.特にSociety4.0(情報化社会)からSociety5.0に向けた人材育成は急務といわれている.そのための前段として携帯型パソコン必携化のような取組は,必要不可欠なものになるだろう.そこで,本稿にて,金沢大学で平成18年度から12年間実施してきた新入学生に携帯型パソコン必携化を軸に,ICTに関するさまざまな方策を紹介し,併せてそれら上手に活用させるためのICT活用教育実施とサポート体制について紹介する.
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.359-360, 2018-03-13

ツイッター分析は、ニュース番組でも頻繁に用いられるなど、その需要は増加している。しかしその手法を調査しても、大企業等が大きな予算や設備を導入して行う事例が殆どであり、個人の例は殆ど報告されていない。本研究では個人等がコンピュータ1台で行える手法を研究した。第1報では、本手法の概要及び、分析の前段階であるツイート収集方法を説明する。重要なことは、世界の全ツイートの収集を目指すのではなく、目的の分析テーマに応じて適切なクエリを発行し、受信するツイートを絞り込む点にある。本手法の有効性検証のため、Twitter社のサービスを停止させる程に大量に発生する「バルス」ツイートを収集し、NTTデータ社の収集結果と比較する。
著者
木本 雅彦 新美 誠 大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.94, pp.55-60, 2001-10-05
参考文献数
6
被引用文献数
1

著者らは被災者安否情報登録検索システムの研究開発を続けてきている。現在の被災者安否情報登録検索システムは複数の機器から構成されており、その設定作業の繁雑さなどが問題になっていた。そこで、これらの機器を災害直後の混乱下でも、迅速かつ柔軟な運用が可能で、セキュリティ的にも十分な強度をもち、故障時も短時間で復旧できるような構成に直し、再実装した。本報告では2001年9月1日の防災訓練と、2001年9月11日の米国連続テロ事件対応としての運用結果を報告し、そこで用いたパッケージの設計と実装、およびその一部であるFAX修正ボランティアシステムの設計について述べる。また、訓練と実運用の経験から明らかになったパッケージの有効性と問題点、および今後の課題について議論する。We, WIDE Project and Communications Research Laboratory, have been developing IAA system, which provides disaster communication services. Currently, the IAA system consists of serveral equipments, and the confuguration of them is complecated. Therefore, we have designed and implementated the package which is easily configurable with less effort, has security robustness, and has shorter MTTR. In this paper, we describe the design and implementation of the package, and design of human supported FAX correction system as a part of this package. In addition, we descuss the benefits and problems of the packaging.
著者
上島 通浩 柴田 英治 酒井 潔 大野 浩之 石原 伸哉 山田 哲也 竹内 康浩 那須 民江
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.1021-1031, 2005 (Released:2014-08-06)
参考文献数
36

目的 2-エチル-1-ヘキサノール(以下,2E1H)は,我が国で室内空気汚染物質として注目されることがほとんどなかった揮発性有機化学物質(以下,VOC)である。本研究では,2E1H による著しい室内空気汚染がみられた大学建物において,濃度の推移,発生源,学生の自覚症状を調査した。方法 1998年に竣工した A ビルの VOC 濃度を2001年 3 月から2002年 9 月にかけて測定した。対照建物として,築後30年以上経過したBビルの VOC 濃度を2002年 9 月に調査した。空気中カルボニル化合物13種類はパッシブサンプラー捕集・高速液体クロマトグラフ法で,その他の VOC41 種類は活性炭管捕集・ガスクロマトグラフ-質量分析(GC-MS)法で測定した。2002年 8 月に床からの VOC 放散量を二重管式チャンバー法で,空気中フタル酸エステル濃度をろ過捕集・GC-MS 法で測定した。講義室内での自覚症状は,2002年 7 月に A ビル315名および B ビル275名の学生を対象として無記名質問票を用いて調査した。結果 2E1H だけで総揮発性有機化学物質濃度の暫定目標値(400 μg/m3)を超える場合があった A ビルの 2E1H 濃度は冬季に低く,夏季に高い傾向があったが,経年的な低下傾向はみられなかった。フタル酸エステル濃度には 2E1H 濃度との関連はなかった。2E1H 濃度は部屋によって大きく異なり,床からの 2E1H 放散量の多少に対応していた。床からの放散量が多かった部屋では床材がコンクリート下地に接していたが,放散量が少なかった部屋では接していなかった。講義室内での自覚症状に関して,2E1H 濃度が低かった B ビル在室学生に対する A ビル在室学生のオッズ比の有意な上昇は認められなかったが,鼻・のど・下気道の症状を有する学生は A ビルのみにみられた。結論 2E1H 発生の機序として,床材の裏打ち材中などの 2-エチル-1-ヘキシル基を持つ化合物とコンクリートとの接触による加水分解反応が推定された。両ビル間で学生の自覚症状に有意差はなかったが,標本が小さく検出力が十分でなかった可能性もあった。2E1H 発生源対策とともに,高感受性者に注目した量反応関係の調査が必要である。
著者
松浦 智之 大野 浩之 當仲 寛哲
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.352-360, 2017-10-15

ソフトウェアは,より高度な要求,あるいは時代とともに変化する要求に応えるべく,絶え間なくバージョンアップを繰り返している.しかし,多くのソフトウェアは,今自分の置かれた環境において求められる性能や機能を満たすことばかり偏重し,ほかの環境や将来の環境における互換性をあまり考慮していない.そこで筆者らは,UNIX系OSが最低限満たすべきとした仕様をまとめた国際規格であるPOSIX(Portable Operating System Interface)に着目した.POSIXは現状で多くのUNIX系OSが準拠している上に,1988年の初出以来,その仕様はほとんど維持されている.このような性質を持つ規格に極力準拠しながらプログラミングすることで,ソフトウェアは高い互換性と長い持続性を得られる可能性がある.そして,筆者らはこのようにしてPOSIXの仕様に極力準拠しながらプログラミングをする指針を具体的にまとめ,POSIX中心主義と名付けた.本稿では,POSIX中心主義としてまとめたプログラミング指針を提案するとともに,現在行っている互換性と長期持続性の検証について報告する.
著者
大野 浩之 鈴木 茂哉 福島 登志夫 松田 浩 久保 浩一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.195-196, 1993-09-27

複数の計算機が,ネットワークを介して情報を交換しあいながらなんらかの処理を行なう場合には,各計算機が正確な時刻情報を保持し同期していることが前提となることが多い.インターネット上でこの前提条件を完全に満たすのは困難であるが,時刻をよりよい精度で保時するための試みは以前からつづけられており,近年ではNTP(Network Time ProtocoI,RFC1305で規定)を用いた時刻同期が主流となりつつある.そこで,このNTPプロトコルを利用し,UTC(協定世界時)に同期した時刻情報をインターネットに供給することを目的として,セシウム原子時計を時刻源とする時刻情報供給システムを設計し実装した.本報告では,このシステム(NTP stratum 1サーバと呼ぶ)について述べる.
著者
大野 浩之
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.2, pp.1-8, 2011-03-03

非常時における情報通信のあり方を研究対象としている著者にとってとても興味深く,かつ急速に普及しつつある技術や製品に "ZigBee","OSC(Open Sound Control)","Arduino" がある.本報告では,これらを適切に組み合わせたプロトタイピングを ProtoZOA アプローチと呼び,この方法を用いることで,大学の研究室等の小規模な組織における情報共有環境がこれまでとは異なる形態で構築可能になることを指摘する.本報告では、すでに製作したいくつかの実装について述べ,そのうちのいくつかは非常時情報通信への応用が可能であることを示す.Some of new technologies and new products which are recently available widely with a low price are very interesting for us who are studying the emergency communication systems. They are ZigBee, "OSC"(Open Sound Control), "Arduino". We call the new approach "ProtoZOA", which used them. Using ProtoZOA, By using ProtoZOA Approach, construction of the informationsharing environment in a small-scale organization is attained with a different form from the former based on WiFi and TCP/IP. In this report, many implementations based on the ZOA approach are reported, and we noticed some of them are available for the emergency communications.
著者
清川 清 倉田 義則 大野 浩之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.15, pp.55-60, 2000-02-21
参考文献数
10
被引用文献数
1

従来, 複合現実環境を提示するために実環境像と仮想環境像を合成する場合, ビデオ透過型ディスプレイでは実環境の低解像度化や提示遅れが避けられず, 光学透過型ディスプレイでは仮想環境が半透過となり正しく隠蔽関係が表現できないという問題があった.本稿では, 仮想環境の各画素に対応する実環境の光線を任意に遮蔽するために透過型の液晶パネルを用いることにより, 実物体と仮想物体の自在な隠蔽関係の提示を可能とする新しい光学透過型ディスプレイを提案する.
著者
大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.88, pp.63-66, 1998-09-25

分散システム運用技術シンポジウム'98では「Intranetの現状と将来」というタイトルでパネルディスカッションを行い,1998年5月開催の研究会では「イントラネットに明日はあるか」というタイトルで会場の参加者とディスカッションを行った.これらのディスカッションを通してさまざまな問題点が明らかになったが,イントラネットの問題点を体系化したいという著者の意図とはほど遠い状態にある.そこで今回も続編を実施する.今回は話の発散を防ぐために話題を「イントラネットは大規模災害を乗り越えられるか」にしぼりたい.そこで本稿では,大規模災害時にイントラネットをどうやって維持管理し復旧させるかという視点から,著者の研究室での実践例を報告し,ディスカッションの下敷とする.In the Distributed system Management Symposium '98 and DSM bi-monthly research group meetnigs at May, 1998, discussion sessions were held. On these sessions, we discussed about tips and techniques for our intranet management. However, the discussion ended without actual conclusions because we didn't have enought discussion time. Therefore, we have planed another discussion again at the research group meeting. This time, we would like to discuss about how we are prevent our intranet from disasters such as earthquakes, floods and fires. So, we introduce ohno laboratory's computer networks and our emergency plans for disasters. This is for the purpose of providing baseline of the discussion. The actual discussion at this research group meeting should be succeeded with new good ideas for all intranet system administrators who are fighting with disasters.
著者
大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.36, pp.19-24, 1998-05-15
被引用文献数
1

分散システム運用技術シンポジウム'98で行われたパネルディスカッション「Intranetの現状と将来」では,壇上の7名のパネラを含む会場の参加者は,イントラネットが抱える問題点を明らかにしていったが,時間制限のために,十分な議論がされたとは言いがたかった.しかし,今後も継続して議論する必要があるという認識が参加者間に芽生えたので,今回の研究会において再度パネルディスカッションを開催し,議論を続けることになった.本稿は,今回のパネルディスカッションの参考資料である.すなわち本稿では,著者が考えるモバイルコンピューティングとイントラネットとの関係,著者の研究室での実践例,今後の展望などが述べられているが,あくまで今回のパネルディスカッションの議論のきっかけを提供することを意図して執筆されている.実際のパネルディスカッションの内容は,本稿をきっかけにして著者の予想をこえた内容になることが期待されている.A panel discussion was held at the last session of the Distributed System Management Symposium '98. All attendees of the session had made discussion about how to manage their intranet better than now. However, the discussion ended without any conclusions because of the limitation of the discussion time. Therefore, we planed another discussion based session at this symposium. This paper has been prepared for the discussion. We introduced the relationship between mobile computing and the intranet, implementation at our laboratory, and future study. They are just introduced for the purpose of providing baseline of the discussion. The actual discussion at this symposium should be succeeded with new conclusion for all intranet system administrators.