著者
井尻 香代子 木村 榮一 吉田 夏也
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009-04-01

アルゼンチンにおける日本の詩歌受容の経緯とスペイン語ハイクの制作状況を調査し、日本人移民の文学・芸術活動がアルゼンチン社会に浸透し、アルゼンチン・ハイクという新しい詩的ジャンルを生み出したプロセスを確認した。また、研究期間をとおして収集した文献資料や音声データを分析し、アルゼンチン・ハイクの異文化混淆的特徴を季語、トピック、韻律の側面から明らかにした。最後に、日本の伝統詩が内包する人間と自然に関する価値観の受容をとおしてアルゼンチンにもたらされた文学観や環境思想の変化を検証することができた。