著者
高松 賢司 平松 佑一 藤田 暢一 木瀬 憲司 荒木 和子 宮井 一郎
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.153-157, 2022 (Released:2022-04-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1

〔目的〕回復期リハビリテーション病棟を退院した後の在宅生活におけるFunctional Independence Measure(FIM)運動下位項目の経時的変化を明らかにする.〔対象と方法〕対象は,退院直後から訪問リハビリを開始した41名の脳卒中患者とした.診療録から抽出したFIM運動項目合計と,その下位項目の点数を各時期(退院時,退院直後,退院後3ヵ月)で比較した.〔結果〕退院直後は排泄(排便)が向上,移動(歩行)が低下した.退院後3ヵ月はセルフケア(食事,清拭,更衣下半身,トイレ動作),排泄(排尿,排便),移乗(ベッド,トイレ,浴槽),移動(階段)が向上したが,整容,更衣上半身,歩行は変化しなかった.〔結語〕退院後3ヵ月におけるFIM運動下位項目の変化は,生活段階で異なることが示唆された.