著者
柏野 和佳子 木田 真理 丸山 直子 佐渡島 紗織
出版者
大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

「書き言葉的」な語で記述すべき学術的文章(レポート,論文等)に「話し言葉的」な語が混じるという問題を解決するために,「書き言葉的」「話し言葉的」といった注釈のある語を作文技術に関する文献等から1,900語抽出した。これらには接続表現・副詞が多く,それに文末表現が続く。そのうち5件以上の異なる文献で言及のあった154語を対象に,学術的文章への使用可否に関して,品詞・意味別,主観的判断による使用の目安別(a:避けるべき,b:避けた方が望ましい,c:使用に注意が必要,d:使用可)に分類した。
著者
木田 真理 山本 実佳
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌 (ISSN:18813968)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.76-77, 2015-03-28 (Released:2017-05-17)

In intermediate and advanced grammar classes for foreign Japanese-language teachers at the Japan Foundation Japanese-Language Institute, improvement of the teaching ability is an important objective, because the trainees are not only learners but also teachers of Japanese. The trainers give variety to explanations and exercises in teaching, so that the foreign trainees can get tips for teaching grammar in their own countries by experiencing a variety of instructions by themselves. This paper discusses the practices in grammar classes during the long-term training courses for foreign teachers in 2014, using the class records and the participant questionnaire as references, to organize the practices from the viewpoint of variation in grammar teaching.
著者
柏野 和佳子 丸山 直子 木田 真理
出版者
大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は,その重要性にも関わらず,従来の国語辞典において記述が不十分だった位相情報を取り上げる。はじめに,国語辞典・英語辞典に注記されている位相情報を調査した。次に,位相情報のうち,「古風な語」に着目し,各種国語辞典の記述の比較調査,『現代日本語書き言葉均衡コーパス』における使用実態の調査と用例分類,辞書記述方法の作成を行った。また,日本語学習者や,母語話者である大学生が作文において誤りやすい位相情報の調査・分析を行った。話し言葉的な語がレポート類の作成時に誤って用いてしまう例を抽出した。そして,誤用を訂正する情報がコーパス分析から得られる実例を示した。